第2回 2012甲子園と明治神宮大会をプレイバック
3月22日のセンバツ開幕まで、1カ月をきりました! 今年の野球界はWBCという一大イベントがあり、センバツ色が薄れ気味ではありますが、『週刊野球太郎』では『週刊野球太郎』らしい形でセンバツ特集をしていきたいと思います。3月8日の練習試合解禁日に先駆けて、来週の3月4日更新回には各地区別にドラフト候補・注目選手紹介をします、お楽しみに!
第2回目は昨年、1,2年生で全国の大舞台を踏んだ、また、新チームになってからの初めての大舞台・明治神宮大会で活躍した選手をまとめていきたいと思います。
<2012春夏連続出場>
聖光学院、浦和学院、大阪桐蔭、鳴門
聖光学院は旧チームのレギュラーの多くは3年生が占めており、唯一の下級生が4番として出場していた園部聡。打席では堂々と構え、甲子園でホームランも放った。
浦和学院は1番を打つ竹村春樹、クリーンナップを打つ山根佑太、?田涼太は旧チームからのレギュラーで試合経験は豊富だ。投手では秋季大会は背番号1を背負った小島和哉は当時1年生ながら夏の甲子園で登板、大型右腕の山口瑠偉はセンバツの大阪桐蔭戦で先発、5回を無失点に抑えている。
鳴門はキャッチャーの日下大輝、セカンドの中野勇輝、サードの松本高徳、ショート河野祐斗、ライトの稲岡賢太と昨年からのレギュラーが多い。
春夏連覇した大阪桐蔭。キャッチャーの森友哉、旧チームではサード、新チームではセカンドも守る笠松悠哉、ショートの水谷友生也と春夏連覇したチームからのレギュラー。4番の近田拓矢は夏の甲子園でたびたび代打として出場している。
▲大阪桐蔭・森友哉捕手。
<2012センバツ出場>
北照、敦賀気比、履正社、高知
北照は昨年のセンバツで強打の光星学院を6安打に抑えた大串和弥がエースとして残る。他にも昨年のセンバツからバットコントロールがうまいと評判があった吉田雄人、それぞれポジションは変わったが、西谷圭祐、富田魁仁、高山大輔はスタメンで、小畑尋規、五十嵐竜太郎、村上海斗、後藤望と途中出場で甲子園の土を踏んだ選手も多い。
敦賀気比は司令塔であるキャッチャーの喜多亮太とサードの米満一聖がレギュラーとして残った。昨春はキャッチャーの控えで、センバツでは途中出場し二塁打を打った山田誠也は打撃を活かすためにファーストにコンバートされた。
履正社はなんといっても、昨年のセンバツ1回戦で3投手で3回ずつ投げる、という作戦で勝った3投手が健在。試合を作る能力が高い東野龍二、野手兼任で誰よりもマウンドに気をかける東範幸、勝負どころでベンチから駆け出すパワーピッチャー阪本大樹とそれぞれの色がある。野手では宮?新と沖田勝俊、長谷川成哉がスタメンとして残る。
高知は昨年から背番号1を担う坂本優太、主将で4番、時にはマウンドにも登る和田恋がいる。
<2012選手権出場>
盛岡大付、仙台育英、常総学院、県岐阜商、龍谷大平安、済々黌
メンバーの大半を3年生が占めていた盛岡大付はショートの望月直也が唯一、夏の甲子園に出場している。攻守において突出した望月がチームを引っ張りたい。
仙台育英は3年生が主体のチームだったが、4番センター・上林誠知の存在感は大きかった。
常総学院は旧チームからレギュラーの内田靖人、?島翔太、吉澤岳志がチームの軸となる。エースの飯田晴海も甲子園のマウンドを経験。テンポの良さが目立ったピッチングは秋季大会でも生きた。
県岐阜商は甲子園登録メンバーだった5人がチームを支える。中でも藤田凌司は昨夏の甲子園も経験し、投打における軸となる。ちなみに、藤田は藤田明宏監督の息子だ。
龍谷大平安はスケールの大きかった旧チームでもスタメンだった有田浩之と嶋田侑人がチームの中心となる。
昨夏は18年ぶり、今春は55年ぶりに出場する済々黌。チームを引っ張るのは甲子園でも活躍した大竹耕太郎だ。甲子園での経験が生き、昨秋は公式戦10試合で5完封。現在バッテリーを組む安藤太一は甲子園ではファーストとして2試合フル出場している。もう一人のレギュラー中川洸志は主将としてチームをまとめる。
<2012明治神宮大会>
3試合で25得点と強打を発揮した
仙台育英が優勝した。前述のとおり、甲子園出場した旧チームでのレギュラーは少なかったが、上林を中心に勝負強さが目立ち、試合を経るごとに勢いがついた。また、新チームから馬場皐輔がピッチャーとして台頭し、鈴木天斗を助けるだけでなくライバルとなった。
準優勝の
関西は児山祐斗が腕を振り、思い切り良く投げ、切れ目のない打線に足を絡ませる攻撃が特徴。特に1番逢澤崚介と2番小郷裕哉の俊足コンビの威力は大きい。
ベスト4に残ったのは
北照と春江工。北照はエース大串を中心にロースコアで守り勝つ野球で勝利を重ねた。しかし、仙台育英戦は3ランと満塁ホームランで7失点。1球の怖さを実感したことだろう。初の北信越大会を優勝してきた春江工が関東大会3連覇の浦和学院を2回、0-5からひっくり返すという衝撃的な全国初勝利。しかし、エースの坪田和大は続く関西戦でも初回に4失点するなど、立ち上がりに不安が残った神宮大会となった。
その他の高校では、初出場の近畿大会で初優勝した京都翔英はエースの背番号が18だったり、打者に合わせて大胆なポジショニングをとったり、印象に残るチームだった。試合は攻撃力が魅力だったが、北照・大串の前に打線が奮わず敗れた。
次回はいよいよ、各地方ライターによる、各地区別ドラフト候補・注目選手紹介です。このページを保存して、センバツのおともにしていただけると嬉しいです。来週もお楽しみに。