【三重・投手編】ドラフト関連度 B
150キロ腕・浦嶌の豪球注目
1年秋に最速151キロを計測した浦嶌颯太(菰野)は、右肩痛や制球難に悩む時期もあったが、潜在能力は全国屈指だ。センバツではブルペンこそ荒れ模様でも、マウンドに立つと投球をまとめ145キロをマーク。その後は首の違和感を訴えたが、状態さえ万全なら豪球がうなりを上げる。
速球派右腕では森田和輝(津田学園)が最速143キロでスライダーが低めにキレる。スリークオーターの政木拓真(三重)はセットポジションでも145キロ前後をマークする力がある。
この春、プロ球団の東海地区担当スカウトが一度は視察に訪れた岡謙斗(いなべ総合学園)が県大会を制した。左腕では池田達哉(宇治山田商)も健在で、腕が振れて投球に勢いがあり、スライダーやチェンジアップ、ツーシームが厄介だ。三重県の勝ち頭・山中亨悟(菰野)の安定感も頼もしい。
「隠し玉」では野口稔陽(暁)を見ておきたい。2009年に硬式野球部が58年ぶりに再開した同校。クセのないきれいなフォームから130キロ台後半のホップするストレートを投げ、伸びしろは十分だ。今春の練習試合では県大会出場校を相手に14三振を奪った。堀口康太郎(明野)も長身からキレのある速球を決めてくる。矢口裕也(津商)は登録上2年生だが、再入学したため今夏が公式戦ラスト。当初在籍した高校では1年夏に無安打無得点(6回参考)を達成。柔らかくしなやかに球を弾き、回転のよい130キロ台後半のストレートを走らせる。
「好投手輩出の地」再浮上へ
プロを狙える逸材が2年生にズラリと勢揃いだ。岩本祐斗(津商)は宮本健太朗監督いわく「三重県からプロへ進んだ江川智晃(現・ソフトバンク、宇治山田商時代は投手)よりも球の質では上」。石垣幸大(いなべ総合学園)もプロのスカウトの間で名前が知れ渡っている。最速136キロの佐田泰輝(三重)は球に角度があり、体を大きく使える本格派タイプ。今夏ベンチに入るかは微妙だが、秋に向け覚えておいて損はない。
【注目選手】浦嶌颯太(菰野)