7月4日〜24日(岐阜県長良川球場ほか)
プロ全球団を動かす高橋純平の超逸材度
新鋭校と2年生に走攻守の好素材も出現
●ドラフト1位当確の高橋純平
高校ナンバーワン投手の高橋純平(県岐阜商)は今秋のドラフト1位指名が確実視される超逸材だ。長い腕を大きく振り、軽く投げているようでもストレートが常時140キロ台を計測するなど器の大きさはケタ違い。その日の調子や相手打者、場面次第でスライダーやカーブを中心とした配球に切り替え、ゼロを並べる省エネ投球もできる。センバツではまだ底を見せておらず、今後の伸びしろも計り知れない。5月10日、宮崎県で行われた招待試合にはプロ12球団のスカウトが集結。前後の練習試合でも5日の東邦(愛知)戦に5球団、17日の日大三島(静岡)戦に9球団が足を運ぶなど、高橋を中心にドラフトが回っている。
●剛速球の勝野、快速球の伊藤
高橋以外にも140キロ台をマークする右腕として、勝野昌慶(土岐商)と伊藤健太(海津明誠)がいる。今春東海大会初戦で146キロをマークした勝野はパワーピッチ型で馬力があり、打者を詰まらせるストレートが持ち味。制球力も水準にあるが、課題は故障がちなところ。夏は状態万全で臨みたい。一方、伊藤も2年春から140キロをマーク。年明けからは体をタテに使うことを意識し、「シュート回転や球が垂れることが減った」(岩橋浩二監督)と、球の質も向上している。
私立校では吉田純平(麗澤瑞浪)が昨秋、今春と県大会で好投続きだ。ストレートに力があり、武器のスライダーはスピードがある上に鋭く曲がるから打者が手を焼いている。渡辺陵(帝京大可児)は、春季滋賀県大会の優勝校・北大津を相手に練習試合で完投勝利を挙げるなど素質は高い。器用で制球力が高く、安定感がある。
左腕では藤江知樹(大垣南)の投げ方がバランスよく、腕が振れて球に伸びがある。春先は調子が上がらなかったが伸びる余地は十分で、昨夏の実績もある。
2年生では、現在内野手のレギュラーだがもともとは投手で、春先の練習試合で140キロ台をマークした村橋主晟(県岐阜商)と、西濃地区で評判の河瀬有利(揖斐)を挙げておきたい。