なぜ守備に不安の高山俊(阪神)がセンターに。外野陣のシャッフルからセンターラインの将来像が見えた
ペナントレース中に外野の布陣が「1度にシャッフル」され、それぞれのポジションが変わったことは、これまであまり記憶がない。
その異例ともいえるシャッフルが行われたのは、6月6日の阪神対オリックスでのこと。阪神のスタメン発表の際に「1番、ライト糸井」、「3番、センター高山」、「4番、レフト福留」とコールされ、スタンドのファンを驚かせた。
これはただのシャッフルではない。阪神のチーム方針が大きく動いたことを示すものだ、と筆者は睨んでいる。
なぜ、この時期のシャッフルしたのだろうか?
阪神は開幕から広島に肉薄し、一時は首位に立った。その原動力は、FA加入の糸井嘉男、最年長の福留孝介、復活した鳥谷敬のベテラントリオによるところが大きい。
しかし、交流戦に入り、糸井は左太もも裏を痛め、万全の状態ではない。福留も疲労からか調子は下降気味だ。
そこで首脳陣は、ここぞとばかりに外野陣のシャッフルに動いた。
ただの一過性のものではない今回のシャッフル。将来を見据えた阪神のチーム方針をセンターラインの構築という観点から迫る。