アストロ
1973年生まれ、徳島県出身。熊本を根城とし、九州全域はもとより中国地区まで渡り歩き有望選手を探す。大学時代は軟式野球部の監督兼選手として全国準V。
●今年注目のアマチュア選手
高田 萌生(投手・創志学園高・新2年)
堀 瑞輝(投手・広島新庄高・新2年)
横山 楓(投手・宮崎学園高・新3年)
山本 卓弥(中堅手・神村学園高・新3年)
狹間 正行(投手・Honda熊本・24歳)
(※社会人の選手は2015年の満年齢で表記)
九州地区の高校生、いや、中国地区も含めた高校生野手で、真っ先に名をあげるとしたら山本卓弥(神村学園高)だろう。昨春の甲子園で放り込んだように一撃必殺ができる大型のスラッガーだが、柔らかいバットさばきも秀逸で“空振り三振”を滅多にしないところでも相手バッテリーを悩ませる。
逆にストレートで“空振り三振”が奪える投手としては、横山楓(宮崎学園高)が面白い。細身長身から浮き上がるようなストレートは特筆もので、昨年12月に台湾遠征した宮崎県選抜でも存在感が際立っていた。
中国地区に目を向けると、若き左右両輪が頭角を現している。右の高田萌生(創志学園高)は、明徳義塾中時代から騒がれた投手で、最速147キロの快速球とタテスライダーが武器。左の堀瑞輝(広島新庄高)は、サイド気味の腕の振りからピュンと伸びてくる球筋に注目が集まる。ともに1年生だけに一冬を越えたスケールアップにも期待が高まる。
社会人では、狹間正行(Honda熊本)の急成長が際立つ。九州共立大時代は大瀬良大地(広島)らの影に隠れ、公式戦で白星こそ飾れなかったが、社会人1年目の昨年は都市対抗でいきなり153キロをマーク。制球力など細かな部分に課題を残すが、ピリッとした投げっぷりからは目が離せない。
尾関雄一朗
1984年生まれ、岐阜県出身。新聞記者を経て、現在は東海圏の高校、大学、社会人を精力的に取材している。絶大なネットワークを持ち、多くの「隠し玉選手」を発掘、そのつど『野球太郎』誌面で発表している。中日新聞のウェブサイト『中日新聞プラス(http://chuplus.jp/blog/list.php?category_id=486&pl=131739992)』で、中部地区のアマチュア野球の話題を連載している。
●今年注目のアマチュア選手
高橋 純平(投手・県岐阜商高・新3年)
吐前 槙哉(投手・至学館高・新3年)
嶽野 雄貴(投手・名古屋学院大・新4年)
齋藤 弘志(投手・中部学院大・新4年)
河合 完治(二塁手・トヨタ自動車・23歳)
(※社会人の選手は2015年の満年齢で表記)
高橋純平(県岐阜商高)は2015年高校球界の目玉。身長183センチと角度があり腕が長く、軽く放っているようにみえて140キロ台後半のストレートを連発する。ピンチの場面で力を入れれば150キロにも到達。「仮に2014年のドラフトでも(現時点の力量で)ドラフト1位指名されていたと思う。センバツに出るころにどうなっているか。155キロとか、夏は157キロもあるかも」(某セ・リーグ球団スカウト)と、スケールは底知れないだけに楽しみだ。
吐前槙哉(至学館高)は、昨夏にイップス気味になるなどまだ立て直し段階だが、身長189センチの左腕が真上から投げ下ろすというドラフト的魅力を備えた選手。
嶽野雄貴(名古屋学院大)は愛知大学リーグU部に所属する“隠し玉”の148キロ右腕。高校時代は部員不足にあえぎ、何度もコールド負けを喫するようなチームにいたという経歴も特徴的だ。齋藤弘志(中部学院大)は昨秋神宮大会でも好投。身長170センチと上背はないが、プロ志望の強いサウスポーだ。河合完治(トヨタ自動車)は満を持してのプロ入りなるか。
野球太郎ライターや、スカウト的観戦者カルト座談会に参加いただいているみなさんに、2015年の展望や期待している選手についてたずねたアンケートは以上になります。
このアンケート結果を集約しますと、プロで注目している選手は
1位:安樂智大(楽天)4票
2位:有原航平(日本ハム)、大谷翔平(日本ハム)、森友哉(西武)3票
と重複したのはパ・リーグの選手が固まりました。また、新人の選手や二刀流・大谷と同等に注目されている森友哉は掛け値なしに期待できるのではないでしょうか。
アマチュア選手では、より選択肢が広がるだけに票は固まりにくい中、平沢大河(仙台育英高)と小川良憲(近江高)が3票、高橋純平(県岐阜商高)、?山俊(明治大)、上原健太(明治大)、多和田真三郎(富士大)、今永昇太(駒澤大)ら今秋のドラフトで中心になるだろう選手が2票を集めました。ドラフト雑誌やセンバツ特集の雑誌で表紙を飾る選手が多い中、1位タイになった小川良憲。センバツでどのような活躍をするのか、楽しみですね。