交流戦スタート!いまこそ面白いプロ野球を見よう!…今週の野球みどころランキング[5月14日(火)〜5月20日(月)]
気温もぐんぐんと各地で上がってきて、ますます野球日和の気候になってきました。プロ野球では交流戦、各大学野球リーグでは来月から始まる全日本大学選手権出場権をかけ、佳境に入るなど各カテゴリーで今季の趨勢を占う試合が続々。その中でいくつかトピックを紹介していきます!
最後には今後の簡単な野球界のスケジュールを添えていますので、重要事項はチェックしておいてください!
ライバル対決、記念の品、イベント情報など
―――NPB
埼玉、千葉両県の協力を得て、
「埼玉vs千葉 ライバルシリーズ」を開催することが決まった。両チームのユニフォームの胸に地域名を大々的にプリントする2チームが、地域を代表して戦いがはじまる。西武ドームでは7月5日〜7日、QVCマリンでは9月6日〜8日。
また、プロ野球でライバル対決といえば阪神vs巨人の「伝統の一戦」。それがなんと来年3月、アメリカでの開幕戦開催が前向きに検討されているとのこと。話題性はあるが、数億円の赤字が出るとの計算も!?
野球殿堂博物館(旧・野球体育博物館)は9日、長嶋茂雄・巨人軍終身名誉監督の国民栄誉賞記念品の「金バット」を9日から今月29日まで特別展示すると発表した。またマツダスタジアムでは左翼席後方に廣瀬純のNPB記録となった15打席連続出塁のプレートが設置された。
いよいよ今年9月に2020年夏季オリンピック・パラリンピックの開催地が決定されるが、それを前に各候補地の招致活動もラストスパートへ。そこで巨人は東京の招致活動に協力し、17日の西武戦(東京ドーム)でイベントを実施することを発表した。始球式にロンドン五輪体操女子日本代表の田中理恵が登場するほか、先着4万人に招致PRグッズのうちわを無料配布。また来場者に抽選で招致PRグッズプレゼント、招致応援メッセージの募集などを行う。
大学は山場、社会人も日本選手権出場権をめぐり熱戦。高校野球は今週末関東大会が開幕
―――アマチュア野球(高校・大学・社会人)情報
大学野球は東京六大学野球を除き、多くのリーグが今月中にリーグ戦を終えるため、残り2、3週間が大きな山場となる。
東都大学野球では今週、1部で亜細亜大vs駒澤大の首位決戦。またもう1カードも、負ければ優勝の可能性が消滅する中央大vs亜細亜大という好カードが並んだ。亜細亜大の山崎康晃、九里亜蓮、駒澤大・今永昇太、中央大・島袋洋奨、國學院大・杉浦稔大と今週は好投手そろい踏み。
一方2部では拓殖大が先週、早くも優勝を決めた。今季は入替戦開催が遅い(6月19日〜)ため、1カ月以上の調整がカギ。東都の名将・内田俊雄監督(元亜細亜大監督→拓殖大監督)の手腕に期待。
昨秋の神宮大会大学の部を制した桐蔭横浜大が所属する神奈川大学野球は現在、桐蔭横浜大が勝ち点4で一歩リードも、現在8勝2敗。横浜商科大、関東学院大の2校が勝ち点3(ともに6勝2敗)で追っており、最終週(5月22、23日/桐蔭横浜大vs横浜商科大、関東学院大vs神奈川大)の結果次第では逆転の可能性もあり。(勝ち点・勝率ともに並んだ場合は最終戦から1日空けてプレーオフ)
社会人野球ではJABA九州大会はHonda熊本が初優勝、JABA東北大会ではJX-ENEOSが準決勝をサヨナラ勝ちで勝ち上がると、決勝はコールドで優勝を決める。両チームとも日本選手権(10月28日開幕、京セラドーム大阪)への出場権を掴んだ。
高校野球は大阪府大会で履正社がセンバツ1回戦敗退の汚名返上とばかりに優勝。他の都道府県大会では雨による順延が多かった。順延の影響で13日に石川県大会決勝が行われ、星稜が遊学館を8-7で敗り、2年連続で春季大会を制した。新潟、奈良は14日、長野は15日にそれぞれ決勝戦が行われる予定。
今週18日からは松井裕樹も登場する関東大会が栃木県で開幕。松井擁する桐光学園の初戦(2回戦)は19日に同じくドラフト候補の若月健矢捕手擁する花咲徳栄と対戦。
投打に好調の日本人、故障者も復帰へ
――― MLB
今季から始まった月間最優秀ピッチングパフォーマンス賞に、4月2日(以降全て現地時間)アストロズ戦で9回2死まで完全に抑えるピッチングを見せたダルビッシュ有が39%の投票を集め、選ばれた。そのダルビッシュは11日、アストロズを7回3失点8奪三振で今季6勝目を挙げた。この日、7つ目の三振でメジャーリーグ通算300奪三振に到達。37試合目での300奪三振は
ドワイト・グッデンに次ぐ、歴代2番目の記録となった。
レッドソックスの田澤純一はケガ人が相次ぐブルペンの中でクローザーに昇格したが、11日のブルージェイズ戦、9回同点の場面で登板するもソロ本塁打を打たれ負け投手に。
ブリュワーズの青木宣親も好調。今季10度目のマルチヒットを記録。4号ホームランも飛び出し、5月に入って1勝9敗と苦しむチームの中で輝きを放っている。
またイチローは初盗塁を記録した4月25日以降、成績が向上しており.263にまで打率を戻してきている(5月12日現在)。
故障者組では、まもなくメジャーへ復帰か、と言われていた藤川球児が11日に約1カ月ぶりにメジャーで登板。1回を無失点で抑えた。また、オリオールズの和田毅が左ヒジ靱帯再建術後、順調なリハビリを経て、既に登板復帰しており、6月1日のメジャーデビュー案が浮上している。
大塚晶則復活か!?
―――BCリーグ
元レンジャーズなどで活躍した大塚晶則が2007年7月以来、6年ぶりに現役復帰に挑戦。現在、BCリーグの信濃グランセローズと交渉している。
5度の右ヒジ手術、一時は左投げへ挑戦…などを経ての復帰となる。
故・伊良部秀輝や
ロジャー・クレメンスらが5年のブランクを経て現役復帰をしているが、大塚はそれ以上の6年のブランク。しかし、千葉で生まれ育ち、大阪で活躍した大塚が長野で復帰するのは話題作りだけではなく、本気で今季中のNPB復帰までも視野に入れている。野球協約で定められた新加入の期限は7月31日までとなっている。
「150キロ出せる自信がある」という報道もあるが、いかに。再び「ヨッシャー」の雄叫びをマウンドで聞きたい!
更新日の14日から交流戦! NPBトピックス
――― NPB
中日吉見一起投手が7日のヤクルト戦で右肘の異常を訴えて降板。試合後、?木守道監督は手術(=今季絶望)の可能性も示唆した。
その中日だが谷繁元信が、中日在籍通算1000安打を記録。ちなみに横浜在籍時は1002安打で、2球団での1000安打はプロ野球史上3人目の快挙。
同じくベテラン阪神桧山進次郎は8日の今季10打席目で初ヒット、昨年の8月以来23打席ぶりのヒットが決勝タイムリーとなった。そして12日のヤクルト戦でも代打でタイムリーを放ち球団新の代打通算150安打100打点を達成した。
DeNAは5月7日の広島戦での勝利で勝率5割に。「5月以降の勝率5割到達」はなんと2007年の10月8日以来で2038日ぶりの出来事! 5月10日には、長嶋茂雄巨人終身名誉監督が見守る中、DeNAが7点差を最後は多村仁志の野球人生初の逆転サヨナラ本塁打でひっくり返す大逆転劇を見せ、中畑清監督が恩師を喜ばせた。
パ・リーグでは去季覇者日本ハムが絶不調の7連敗で最下位。その日本ハムを最も得意とするのが楽天の田中将大。8日の登板で勝利投手となりこれで対日本ハム戦8連勝、また自身も昨季の8月26日の登板から9連勝。絶好調で交流戦に臨む。
野手で存在感を放ったのはオリックスの山本和作。守備固めで三塁、一塁、遊撃とマルチプレヤーぶりを遺憾なく発揮している山本だが、9日のソフトバンク戦でサヨナラヒット。巨人では2度の育成契約を味わい、昨オフトレードで入団した苦労人殊勲の一打だったが、実はこの光景、昨秋の高知キャンプ中に森脇浩司監督(巨人二軍コーチ時代に山本を指導)が夢で見ており、正夢となった。
ロッテではルーキーの加藤翔平(上武大からドラフト4位指名)が初打席初球を本塁打。ルーキーでの初打席初球本塁打はなんと1950年の塩屋盛道(東急)以来、63年ぶり2人目!
交流戦は今週火曜日から開幕し、各チーム計24試合を戦います。皆さんそれぞれ注目点はあると思いますが、非常に細かく野球そのものの話ではありませんが、神宮球場でオリックスの球団歌『SKY』をラッキーセブン時に最後まで流してくれるのかどうか!? という点に注目しています。
尺の問題か理由はわかりかねますが「SKY! 笑顔を繋ぐ空の〜」(Cメロというかサビというかわかりませんが1番盛り上がるところ!)の前で毎年カットされます。神宮球場に行かれる方だけでなく、CSチャンネルのフジテレビONEで試合を観られる方も注目してみてはいかがでしょうか?
ゲームだけではなく、普段あまり聞かないかもしれない応援歌を聴くことができるのも交流戦の醍醐味ですよね!
それでは皆さん、野球日和が続きそうな今週も存分に野球を楽しんでください☆
■プロフィール
文=高木遊(たかぎ・ゆう)/1988年、東京都出身。幼い頃よりスポーツ観戦に勤しみ、東洋大学社会学部卒業後、スポーツライターとして活動を開始。昨年は東都大学野球春・秋1部全試合を取材。大学野球を中心に、アイスホッケー、ラグビー、ボクシングなども取材領域とする。高木遊の
『熱闘通信』随時更新中(http://www.plus-blog.sportsnavi.com/buaka/)
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<<野球界の主なスケジュール>>
女子プロ野球関連
5月18,19日 『ティアラカップ埼玉越谷大会』@越谷市民球場
両日とも第1試合が11時、第2試合が13時半試合開始予定
アマチュア野球スケジュール
3月下旬〜 春季高校野球都府県大会
4月下旬〜6月上旬 春季高校野球地区大会
◎九州大会(サンマリンスタジアム宮崎)優勝校:久留米商(福岡)
◎四国大会(オロナミンCスタジアムほか)優勝校:尽誠学園(香川)
5月18日(土)から5日間:関東大会(宇都宮清原球場ほか)
5月24日(金)から3日間:東海大会(四日市市営霞ヶ浦球場ほか)
5月25,26日、6月1,2日(ともに土、日):近畿大会(佐藤薬品スタジアム)
5月27日(月)から7日間:北海道大会(札幌円山球場)
6月1日(土)から3日間:中国大会(松江市営野球場)
6月1日(土)から4日間:北信越大会(石川県立野球場ほか)
6月6日(木)から5日間:東北大会(荘内銀行・日新製薬スタジアムほか)
大学野球開幕
6月11日(火)から6日間:第62回全日本大学野球選手権大会
6月21日(金)〜23日(日):大学日本代表選考合宿 (平塚球場)
【23日に大学日本代表選手発表】
6月30日(日)〜7月5日(金):大学日本代表[直前強化合宿]
7月6日(土)から:第39回日米大学野球選手権大会
▽大会日程
[第1戦]7月 6日(土)午後6時【松山坊っちゃんスタジアム】
[第2戦]7月 7日(日)午後2時【松山坊っちゃんスタジアム】
[第3戦]7月 8日(月)午後6時【マツダZoom-Zoomスタジアム広島】
[第4戦]7月10日(水)午後6時【宇都宮清原球場】
[第5戦]7月11日(木)午後6時【明治神宮野球場】
[予備日]7月12日(金) 【明治神宮野球場】