小野泰己こそ藤川球児の「火の玉ストレート」を継ぐ男。将来、小野が「大エース」と呼ばれるために
ピンチを迎えても周りに流されることなく、マウンドでは淡々とポーカーフェイスで投げる。それは投手として生きるための武器でもある。阪神のルーキー・小野泰己もポーカーフェイスだ。
金本知憲監督に「将来の大エース!」と称された小野は、これまでの野球人生同様、派手に騒がれることはなく充実のキャンプを終えた。
ただ、スポーツ紙の1面を飾る日もあり、ここにきて小野の評価はうなぎのぼり。開幕ローテーション入りを予想する声も挙がっている。
細身の体でオーバースローから投げ込むスタイルは、岸孝之(楽天)に近いタイプといわれ、金本監督は伊藤智仁(元ヤクルト)を重ね合わせて称賛する。
小野が得意とする球種は平均140キロ後半、最速153キロのストレート。しっかり指にかかった球は縦回転し、球質は抜群。初速から終速まで速度が落ちない、俗にいう「糸を引く」ようなボールを投げ込む。
この小野が目指す投手は、同じ球質のボールを投げ、「火の球ストレート」で一世を風靡した藤川球児にほかならない。