ドラフトが終わった今こそ読みたい! 『プロ野球のすべてを知っていた男 根本陸夫伝』
まだ20世紀だった頃。ドラフトには「サプライズ」や「隠し玉」がつきものだった。近年、そんな“驚き”は少なくなったなぁと思っていたところ、今年は久しぶりに意外性の多いドラフトだったのではないだろうか。
外れ1位で5球団が競合。準硬式野球部の選手が2人。軟式野球チームの選手が1人。2メートル超えの台湾人選手……。才能の芽を逃すまいという各球団編成・スカウトの苦労には頭が下がるばかりだ。
そんな今だからこそ、あの男の存在を久しぶりに思い出してしまった。その男の名は根本陸夫。往年の野球ファンにとっては懐かしい名も、若い野球ファンは耳にしたことがないかもしれない。だからこそ、読んで欲しい本がある。『プロ野球のすべてを知っていた男 根本陸夫伝』だ。
著者は高橋安幸。野球太郎的には『伝説のプロ野球選手に会いに行く』シリーズでお馴染みの著者だ。その高橋が取り上げたのが、近鉄、西武、ダイエーにおいて数々の伝説ドラフトをしかけた根本だった。