7月8日〜21日(岩手県営野球場ほか)
三強は変わらずも公立校にスター出現
好投手たちが春の大会で芽を出した!
●公立の好投手が夏を盛り上げる
接戦が続き、例年以上の盛り上がりを見せた春季岩手県大会。その立役者となったのは、県内各地に散らばる公立校の好投手たちだ。
その筆頭に挙げられるのは、千葉英太(千厩)だろう。背番号11の2年生は主戦格としてマウンドに立ち、最速138キロのストレートとカットボールで三振を奪いまくる。春季一関地区予選では、県大会優勝校・一関学院を破る立役者となった。まだ2年生ということもあり、伸びしろはたっぷり残っている。
ストレートの速さならそれ以上の迫力を見せるのが佐々木大和(盛岡商)。最速140キロを越える本格派で、スライダーも冴える。奪三振ショーで観客席のどよめきを誘った。またセンバツ出場校のエース・岩間大(釜石)も注目したい好投手。疲労の蓄積もあり、春季大会では一度も投げることなく終わったが、あくまでも見据えているのは夏の大会。全国舞台でも力を見せているだけに万全な状態で戻ってくることを期待したい。この他にも右スリークオーターの2年生・柾切澤和弥(伊保内)、快速サイドの前野雄介(花巻南)など実力派の名前が次々浮かぶ。強豪私立も舐めてかかると痛い目に合いそうだ。
一方、上位常連の私立は分厚い戦力で迎え撃つ。出てくる投手陣のクオリティーの高さはやはりさすが。2年連続県大会優勝を果たした一関学院で名前が挙がるのは、左腕の大竹樹希哉。投球フォームは往年の工藤公康(元西武ほか)を思わせる。巧みな緩急を使いこなし、相手打者を翻弄した。
盛岡大付は井上涼平、坪田伸祐、平賀東吾の速球派3枚を揃え万全の体制。花巻東の191センチ右腕・千葉耕太は最速144キロを誇る。打者としても注目を集めており先輩・大谷翔平と同じ“二刀流”としてプロスカウトの熱視線を浴びている。