第13回 隠し球
しらんぷり
スキ見てスルスル
裏をかく
出塁したランナーは、先の塁を狙ってジリジリとリードを広げます。
何かのスキがあれば進塁できるように、思い切ってあと一歩先へ……。
そこへ後ろから近づいてくる気配が。
ポンと背中を叩かれたかと思えばタッチアウト!
唖然とするランナーと、ほくそ笑む野手。
そう、ピッチャーに渡したはずのボールを、こっそりグラブの内側に隠していたのです。
これは、グラウンド上の選手だけではなく、相手コーチや監督までをも騙さなければ成せない技。
まさに“くせ者”だけが成功させられる秘策です。
文・イラスト=清水はるか(しみず・はるか)/元・高校球児の女性イラストレーター。都立高の硬式野球部出身。日本のプロ野球(主にパシフィックリーグ)が好きで、シーズン中は関東の球場に頻繁に出没。野球の絵本にチャレンジ中。
ブログ(http://mizuhalu.jugem.jp/)もやってます。