独立リーグから這い上がる!実戦力の高い即戦力選手を探せ!!〜チャンピオンシップを戦う独立リーガー〜
2013年のドラフト、独立リーグの選手として最高位となる2位で又吉克樹(当時香川)が中日に指名された。ドラフト2位という評価に違わず、2014シーズンは即戦力として大活躍し、65試合79回を投げ、防御率は2.28、9勝1敗22ホールド。2012年に首位打者のタイトルを獲った角中勝也(高知→ロッテ)に続き、新人王を目指している。
そんな又吉や角中を輩出し、今年10年目を迎えた四国アイランドリーグplus。先日まで行われていた2014チャンピオンシップの結果は以下のとおり。
20日:徳島0-6愛媛
21日:徳島3-1愛媛
27日:徳島2-4愛媛
28日:徳島3-1愛媛
前期、後期ともに優勝した徳島が、年間勝率2位の愛媛をなんとか下し、連覇を果たした。
前後期優勝で1勝のアドバンテージが与えられた徳島だが、防御率1.02で最優秀防御率のタイトルを獲得した愛媛・正田樹(元日本ハムほか)に苦しめられ、第1戦と第3戦を落とした。
しかし、第2戦と第4戦は、最多勝の入野貴大(徳島)の好投に打線が応え、第2戦では捕手の小野知久(徳島)のタイムリー、第4戦は小林義弘(徳島)のタイムリーで逆転した。そして、最後は練習生から這い上がった山本雅士(徳島)が両試合ともに締めて、徳島が総合王者に輝いた。
▲入野貴大
▲小野知久
▲山本雅士
一方のBCリーグはまず、上信越、北陸それぞれの地区チャンピオンシップを戦った。両地区とも第6戦にまで及んだ結果、群馬と石川が3勝2敗1分で勝ちあがった。
その両チームで争われたルートインBCリーグチャンピオンシップ(先に3勝したチームが総合優勝)。第1戦は群馬が新井裕太の本塁打などの活躍で逆転勝ち。
第2戦は、石川・南和彰の好投もあり、石川が優位に進めたが、7回に茂原真隆(群馬)が二塁打で出塁し、安田権守(群馬)の犠飛で1点を返し、9回に星秀和、廣神聖哉(ともに群馬)のタイムリーで同点に追いつき、茂原の内野安打でサヨナラ勝ちを決めた。
▲茂原真隆
群馬が王手をかけて迎えた第3戦は劇的だった。群馬4−7石川で9回に入る。カラバイヨと井野口祐介のタイムリーで同点に追い付くと、石川の守備のミスで土壇場に勝ち越しに成功。群馬は守護神のロメロを送り込むも、ランナーを溜めて岡下大将(石川)が2点タイムリーを放ち、逆転サヨナラ勝利を収めた。
BCリーグの年間王者と徳島インディゴソックスが戦う、日本独立リーグ・グランドチャンピオンシップ2014が10月4日から開催される。
徳島はチャンピオンシップでも活躍した入野と小野のバッテリーの他に、身体能力が優れた吉村旬平、昨年のMVPで今年も首位打者と打点王を獲得した大谷真徳、走力が自慢の鷲谷綾平など、ドラフト候補選手が多い。
▲大谷真徳
現時点でBCリーグの総合王者は決まっていないが、群馬には、松永浩美コーチからの評価が高い茂原真隆や、投手の堤雅貴、石川には、後期MVPを受賞し、BCリーグチャンピオンシップで本塁打を打った島袋涼平は186センチ98キロという期待したい若手のドラフト候補がいる。
また、石川の迫留駿は、2011年に四国アイランドリーグ・高知在籍時に本塁打王を獲得したが、現在は投手としマウンドに上がる。
以上が、現在もまだ公式戦が残っているチームの有力選手だが、敗れてしまったチームにもドラフトで指名されるかもしれない能力あふれる選手がいる。
愛媛の?田泰輔はここ数年、ずっとドラフト候補にあげられる俊足の外野手。敗れたチャンピオンシップでは2本塁打を放ち、小さく収まらないプレースタイルも高い評価を受けている。篠原慎平と奪三振王のタイトルホルダー・寺田哲也という香川の両投手もおもしろい存在だ。篠原は3年のブランクを経て、肩の故障から復帰してきた、寺田はBCリーグ・新潟で活躍するも、新たなチャンスを狙って、四国にやってきた、というそれぞれストーリー性をもっている。
▲?田泰輔
▲寺田哲也
四国アイランドリーグplus、BCリーグから今年のドラフトでは何名指名され、そして、角中や又吉、内村賢介など1軍で活躍する選手は何名出てくるのだろうか?
(成績は9月28日現在)
(文=編集部)