1979年の広島カープと高橋慶彦 〜俺たちは仲良し集団ではない。だが信頼関係はある〜
技術論もトレーニング方法も体のケアも、格段の進歩を遂げている昨今のプロ野球。だが一方で、失ってしまったものもあるように思えてならない。
試合中継や球場での観戦で、ときに違和感を覚えるのは選手同士の仲の良さ。味方同士だけでなく、敵チームとも談笑するシーンが象徴的だ。侍ジャパンが創設され、選手の移籍も多くなったいま、それは当たり前の光景ともいえるが、「戦う集団」としてはどうなのか?
だからこそ思う。群れずとも、一人の力で打開していく。そんな「アウトロー」のエッセンスが、今の球界に欠けているのではないだろか。かつてプロ野球を盛り上げ、ドラマをつくりあげてくれた勝負師・アウトローたちの魅力を振り返りたい。