2016年はさらなる飛躍を! プレミア12で湧き上がった中田翔(日本ハム)が持つ生来のアニキ肌
人生には必ず、ターニングポイントが訪れる。いつ訪れるかはわからないが、中田翔にとって、それは2015年だったのではと思う。
シーズンでキャリアハイと言える成績を挙げ、世界野球・プレミア12でも堂々たる結果を残し、名実ともに日本のトッププレーヤーになった中田。しかし数字以上に、人間として変わったと思わせる瞬間があった。そのシーンを切り取ってみたい。
◎ついに国際試合でも打棒が爆発
打率.263、30本塁打、102打点。
昨季の中田翔は、打撃の主要タイトルこそ獲得できなかったが、日本ハムの4番打者として文句なしの結果を残した。陽岱鋼をケガで欠きながらもパ・リーグ2位となったのは、中田の頑張りがあったからこそと言える。
そしてプレミア12では、全試合にスタメンで出場して、打点王とベストナインを獲得。打率も4割を超え、これまで結果を残せなかった国際試合で、人が変わったように打ちまくった。この活躍も、シーズンのいい流れが影響していたと考えられるだろう。
ただ、それが全てではないのは、2013年のWBCが証明している。当時も前年に好成績を残しながら、本戦ではあまりいい結果を出せ残せなかった。シーズン直後のプレミア12、オフを挟んだWBCと開催時期の違いはあるものの、それはすべての選手に当てはまることで、言い訳にはできない。
では何が要因なのか。WBCになくてプレミア12にあったもの……。それは後輩の存在である。