7月16日〜27日(高知県立春野運動公園野球場ほか)
右・谷脇、左・安岡将が投手双璧をなす
プロ注目の天然素材が続々登場の夏に!
●150キロの大台が見えた谷脇
186センチの長身右腕・谷脇瑞基(高知)が伸び盛りだ。春の県大会では最速139キロ、四国大会で最速142キロ、そして5月の総体ではついに最速146キロに到達。メキメキとスピードを伸ばしている。谷脇は土佐清水市出身。足摺岬からの風を受けてノビノビと育った天性のバネに加え、この冬は理論武装も着々。「インローへのストレートで勝負できるようになりたい」と語り、80キロ台のスローカーブとの緩急も光る。この急成長曲線が続けば、夏は「150」の大台を期待してもいいかもしれない。加えて高知には抜群のゲームメーク力を誇る吉村大輝も控えている。
そんな高知に対し、明徳義塾投手陣は「130キロ台のキレ」で勝負。低めへのストレートとスライダーが冴える中野恭聖。右トルネードサイドの林田壱成。同じく右サイドの金津知泰も春の四国大会で強打・鳴門に2失点完投勝ちを収め、自信を深めている。明徳義塾には2年春に146キロをマークした國光瑛人(明徳義塾)もいるが、相次ぐ故障で最後の夏の登板は極めて微妙だ。
昨夏、高知大会で最速142キロを叩き出し、突如彗星のごとく現れた安岡将妥(室戸)も負けてはいない。今年は四国屈指の左腕としてプロ入りの夢をかけて戦う。
高知商の左腕・高橋大にも注目。連投のスタミナに課題を残すが、練習試合ではセンバツ準優勝の高松商に勝利するなど、好調時の安定感は四国内でも1、2を争う。土佐には松原頌季、吉川周佑のサウスポー2枚がいるが、本来はどちらも巧打の外野手。最後は腰痛から復帰途上の2年生・尾崎玄唱の「動くボール」が頼りとなる。
その他にも右では安岡航也(室戸)、渡辺大晴(中村)、藤本海人(高知中央)に津野凌河(岡豊)、左では友竹海太(高知南)が130キロ中盤をマークする好投手たち。変わり種は高知東の最速135キロ左腕・前田日月。名前の読みは「あきら」で有名な格闘家と同姓同名だ。「親が格闘好きでつけてもらった」という戦いのDNA。新チーム発足後は思うような成績を残せていないが、最後の夏はぜひ闘争本能を爆発させてほしい。