実力のパ! 常識を超えたニュータイプ&王道を追求するオールドタイプのパ・リーグ野手12人
開幕まで1週間を切ったプロ野球。昨季はトリプルスリー(3割・30本・30盗塁)達成者が両リーグで誕生。現代の野球界には、これまでの野球の常識、セオリーから飛び抜けた選手が、続々と誕生している。
彼らのような、球界の過去の常識に当てはまらない選手を「ニュータイプ」と呼ぶ一方、野球の王道を追求し続けた選手を「オールドタイプ」と名付け、今季注目すべきパ・リーグ6球団の12人の野手たちを紹介したい。
福岡ソフトバンクホークス
★ニュータイプ
柳田悠岐
1988.10.27生/28歳
188センチ/92キロ/右投左打
昨季はトリプルスリーを達成。はち切れんばかりのスイングをはじめ、全身をフルに使ったプレーの数々はまさに“爆発的”。プロ野球選手、ファン、指導者の誰もが認めるモンスター。
*今季はココに注目!
ホームラン後の静止像は彫刻のような美しさがあり、ぜひとも生で拝んでおきたい。
★オールドタイプ
内川聖一
1982.8.4生/34歳
185センチ/93キロ/右投右打/
ミート力に優れた打撃職人といえば内川。2008年から連続打率3割。昨季は惜しくも打率.284で継続はならなかったが、チーム最多の14勝利打点を挙げた勝負強さは健在。
*今季はココに注目!
左投手に滅法強く、昨季も打率.315、99打席でわずか4三振。対左投手では絶対的な信頼が置ける。
北海道日本ハムファイターズ
★ニュータイプ
陽岱鋼
1987.1.17生/29歳
183センチ/87キロ/右投右打
昨季はケガに泣き思うようなシーズンを送れなかったが、トリプルスリーも狙えるポテンシャルを持つ台湾人野手。打撃だけでなく走力を活かした広い守備範囲で、その守備力も高く評価されている。
*今季はココに注目!
本来は得点圏打率も高いので、来季はチームの中心として要所で活躍してくれるはずだ。
★オールドタイプ
中田翔
1989.4.2生/26歳
183センチ/100キロ/右投右打
不動の4番打者として連続出場を続ける絶対的な存在。昨季は本塁打数、打点でキャリアハイを記録し、プレミア12でも大活躍しただけに、今季も大いに期待できる頼れる存在だ。
*今季はココに注目!
本塁打だけでなく得点圏などのチャンスではきっちり仕事をこなし、4番打者としてチームを勝利に導く。
千葉ロッテマリーンズ
★ニュータイプ
清田育宏
1986.2.11生/30歳
180センチ/85キロ/右投右打
昨季はついにブレイクを果たし、自身初となるベストナインとゴールデングラブ賞に。来季もしっかり規定打席に到達すれば、必ずや仕事をしてくれるはずだ。チーム野手陣を牽引しするまでに成長した。
*今季はココに注目!
巧みなバットコントロールと選球眼、追い込まれてからの粘りは随一。
★オールドタイプ
井口資仁
1974.12.4生/42歳
178センチ/91キロ/右投右打
メジャーも経験した最年長野手。昨季は不甲斐ない成績となったが、日米で残した輝かしい成績は、野球を知り尽くした男として若手に大きな影響を与えているはず。
*今季はココに注目!
3年契約最後の年となる今季は、本来のその力を再び発揮してその存在感を大いに示して欲しい実力者だ。
埼玉西武ライオンズ
★ニュータイプ
秋山翔吾
1988.4.16生/28歳
180センチ/8キロ/右投左打
216本の歴代最多安打記録を持つ。昨季は攻撃部門のほとんどでキャリアハイ。打率と安打数を別にすれば、特に14本塁打17盗塁が目立つ。もし次にパ・リーグからトリプルスリー達成者が誕生するとしたら、間違いなく秋山。
*今季はココに注目!
パで最もトリプルスリーに近い男だ。その日も近い。
★オールドタイプ
中村剛也
1983.8.15生/33歳
175センチ/102キロ/右投右打
日本プロ野球歴代3位となる6度の本塁打王を獲得している西武の大砲。球をバットに乗せてスタンドまで運ぶ技術は球界ナンバーワンだ。だが、打率が3割に乗ったことはない。
*今季はココに注目!
体型のわりに足は速く、走塁センスも抜群といわれるが、まず盗塁はしない。これぞ究極の大砲だ。
オリックス・バファローズ
★ニュータイプ
糸井嘉男
1981.7.31生/35歳
187センチ/88キロ/右投左打
日本が誇る「ミスター身体能力」。フィジカルで肩を並べることができるのは、ソフトバンクの柳田悠岐ぐらい。昨季は開幕からの不調が長引き、結果としてこれがチームの低迷に直結。終盤戦に本来の調子を取り戻すとチームも最下位を脱出。
*今季はココに注目!
やはりオリックスの命運は糸井にかかっている。
★オールドタイプ
T.ブランコ
1980.11.10生/36歳
188センチ/102キロ/右投右打
日本野球の「王道」というよりは、助っ人外国人の「王道」。丸太のような腕をぶん回し、ボールをはるか彼方まで飛ばす。近年あまり見かけない、助っ人らしい助っ人だ。ただし、昨季は故障と不調のダブルパンチで来日後初の1ケタ本塁打に。
*今季はココに注目!
今季の成績が来季以降の去就に直結するだろう。
東北楽天ゴールデンイーグルス
★ニュータイプ
哲朗
1991.9.4生/25歳
180センチ/78キロ/右投右打
恵まれた体躯を誇る大型ショート。長打力はもちろん、高い身体能力から走攻守揃った5ツールプレーヤーになれる器と期待されている。先輩の松井稼頭央ものその素質を認め、ポジションを譲ろうと外野へのコンバートを決断。
*今季はココに注目!
今季より「哲朗」に改名し、心機一転。
★オールドタイプ
銀次
1988.2.24生 28歳
174センチ/78キロ/右投左打
2013年から3年連続で打率3割を記録(15年は規定打席不足)。いわゆる「天才型」のアベレージヒッター。コース関係なく逆方向に運ぶ技術が特徴。また、左打者にもかかわらず、左投手を苦にしない。
*今季はココに注目!
積極背が高く、球界屈指の早打ちでも知られ、四球・三振が極端に少ない。
この記事は『野球太郎特別編集 野球太郎テクニカルVol.01』の「12球団ニュータイプ&オールドタイプ選手名鑑」よりダイジェストでお届けしております。
野球太郎特別編集 野球太郎テクニカルVol.01 |
|
発売日:2016/1/30 |
価格:1500円 |
ISBN:978-4-331-80323-3 |
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