■日本ハム
F-AMBITIOUS(ファンビシャス)
【95点】
クラーク博士の「Boys,be ambitious」をファイターズ仕様に変更。「連覇」を含むフレーズにしたくなるが、あえて再出発感を出したことから球団の姿勢がうかがえる。
■ソフトバンク
1ダホー!(ワンダホー)
【90点】
前年までの「熱男」が松田宣浩に完全に乗っ取られたため(?)、新たなスローガンに変更。フレキシブルに応用が利く“素材型スローガン”で今後の活用法に期待。
■ロッテ
翔破〜限界を超えろ!〜
【50点】
2013年から導入している「翔破」のフレーズだが、プロ野球ファン全体への浸透はイマイチ。交流戦の挑発ポスターなど、毎年話題になるプロモーション術を繰り広げているのに、この知名度の低さは少しもったいない気がする……。
■西武
CATCH the ALL つかみ獲れ!
【40点】
「獲れ」の漢字を当てたことで「現金つかみ獲り」っぽい印象に……。「つかみ取れ!」でよかったのではないだろうか。
また公式HPによると「チームの一人ひとりが勝つために、今何ができるかを考え、その局面において一球を、一勝を、そして優勝をつかみ獲りにいくという思いをチームスローガンに込めています」とのこと。コメントの前半部分はどこに込められているのだろうか……。
■楽天
Smart & Spirit 2017 東北・夢・再び
【50点】
2008年から「Smart & Spirit」を冠にしているがロッテと同様に一般ファンへの浸透は今ひとつ。2008年は野村克也監督時代。Smartから未だにノムさんの香りが漂う……。
■オリックス
野球まみれ 一勝懸命2017
【75点】
後半部分の「一勝懸命」から漂う「高校野球の横断幕感」はさておき、「野球まみれ」のノド越しは抜群。しかし、昨年の「俺のオリックス」は球史に残る名フレーズ。個人的に継続してもらいたかったので75点。
■広島
力舞吼! -Kabuku-
【65点】
「力強く、舞い、吼える」でかぶく。『花の慶次』の影響がモロに出ているが、今の広島の躍動感が出ている。しかし、ファン感謝祭での発表時には右上がりの矢印が二つ組み合わさった謎のロゴがビジョンにドーン。小さく「力舞吼! -Kabuku-」と書かれていたが、満場のファンの頭上に「?」を浮かばせてしまった。
■巨人
新化 〜GIANTS PRIDE 2017〜
【35点】
昨季のスローガンは「一新」。あまり代わり映えせず、さらには昨季のヤクルトの「燕進化」と被っている……。
■DeNA
THIS IS MY ERA.(これからは俺の時代だ!)
【85点】
ラミレス監督が考案。イケイケムードが表れており、球団とファンの思いが一致している。しかし、結果次第ではいじられる可能性も。優勝できれば文句なしで120点昇格だ。
■阪神
挑む -Tigers Change-
【45点】
前年の「超変革」はかなり秀逸な広がり方を見せたが、気疲れがあったのか今年はトーンダウン。漠然としてしまった。
■ヤクルト
目を覚ませ! SNAP OUT OF IT 2017
【95点】
ファンの言いたいことをハッキリと代弁した明瞭なスローガン。「SNAP OUT OF IT」は和訳すると「元気出せよ!」「切り替えていこう」というような意味。ちなみに2月1日に24時間限定で真中監督のボイス入り目覚まし時計を売り出し、アクセス過多で見事に公式ショップサイトがダウンした。
■中日
原点回帰 〜ゼロからのスタート〜
【60点】
特に批評することもない平凡さだが、ロゴのデザインはなかなかかっこいい。しかし、今の中日の「原点」がどこなのかは不明……。
文=落合初春(おちあい・もとはる)