もはや年末の風物詩として欠かせない競馬のビッグイベント・有馬記念。今年は12月25日に千葉県船橋市の中山競馬場の芝2500mで行われるが、ニューヨーク・ヤンキースの田中将大が、そのアンバサダーを務めることがJRAから発表された。
大レースとなると『東京スポーツ』紙上でガチ予想を発表するほどの競馬好きである田中。さっそく公式ツイッターで、「今年の有馬記念でアンバサダーを務めさせていただくことになりました。ファン代表として有馬記念を盛り上げていきたいと思います!」と熱い意気込みを綴っている。
JRAの公式サイトで発表されている有馬記念のアンバサダーの出番は、主にふたつ。ひとつは12月21日の「有馬記念フェスティバル」の中で行われる公開枠順抽選会のサポートだ。田中は一昨年も参加し、緊張した面持ちで馬名が入ったカプセルを開ける姿が印象的だった。ちなみに、昨年は青木宣親がこれに参加し、大役を無事務め上げている。
そして、もうひとつの出番が当日のレース後に行われる表彰式でのプレゼンターだ。こちらも2014年のジャパンカップで経験済み。有馬記念は、年の瀬ということもあって、場内も独特の雰囲気となりがちだが、2度目なら落ち着いて臨めるのではないだろうか。
野球も競馬もたしなむファンならご存知だろうが、あらためて説明すると、有馬記念はJRAの数あるタイトルのなかで最も格が高い「GT」に属するレース。その1着賞金は3億円(馬主が80%、調教師が10%、騎手が5%、厩務員が5%で配分される)だ。
さらに、「世界一馬券が売れるレース」としてギネスに認定されたこともあり、昨年の有馬記念の売り上げは約414億円(過去最高は1996年の約875億円)。先日行われたGTのジャパンカップを制した、歌手・北島三郎が所有(名義は大野商事)するキタサンブラックが有馬記念にも出走予定なことから、大きな盛り上がりも予想され、昨年以上の売り上げを記録する可能性はある。
こちらも競馬ファンならよくウワサすることだが、ビッグレースとなると、いわゆる「サイン馬券」の情報が飛び交う。これはオカルトというか言葉遊びのようなもので、例えば、先日のジャパンカップは第36回だったことから、「第36回だから(北島)三郎の馬が勝つ」といったたぐいのものだ。
また、昨年のジャパンカップで、ラグビーの五郎丸歩がプレゼンターとして来場したときには、彼の日本代表での背番号「15」と同じゼッケン15番をつけたショウナンパンドラが優勝。しかも、同馬の勝負服が赤と白という配色で、代表ユニフォームと似ていたことも競馬ファンの間では話題となった。
今年、アンバサダーを務める田中の背番号「18」から連想して「1-8」だとか、今季の勝利数「14勝」にちなんだ買い目で勝負する人も出てくるに違いない。いまのうちから、田中に関する数字をチェックしておけば、思わぬクリスマスプレゼントがゲットできるかも!?
文=藤山剣(ふじやま・けん)