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FAの目玉・糸井嘉男が阪神入り決断! 来季の阪神は強力な外野布陣を形成する!!


 11月21日、阪神球団はオリックスからFA宣言していた糸井嘉男の入団を発表した。

 阪神の公式サイトを通じて糸井は以下のように心境を語った。

「(前略)野球人として成長する為に自分の中で変化というものが必要ではないかと考え、自分を奮いたたせ新しい環境でチャレンジする事により、更に成長できるのではないかという強い思いと、そして、何より大きかったのは金本監督の熱意に心をうたれたことで、今回、阪神タイガースさんに入団させていただく決断をしました」

センターを糸井に任せられれば外野は磐石


 2016年の阪神のセンターは、まさに日替わりメンバー。先発出場数は以下のようになっている。

■2016年・阪神のセンターの先発出場数
31試合:江越大賀
29試合:中谷将大
24試合:高山俊
22試合:横田慎太郎
12試合:大和
9試合:伊藤隼太
8試合:俊介
4試合:緒方凌介
2試合:柴田講平
2試合:西岡剛

 このカオス状態を、糸井に一任できるのは大きい。そうすることで、シーズン終盤はセンターに入ることも多かった高山をレフトに固定できる。そして、ライトは福留孝介。ファーストへのコンバート案も浮上していたが、本人の意向もあってライトに落ち着いたようだ。

 来年4月には40歳となる福留、7月には36歳となる糸井。年間を通してコンディションをキープするのは楽ではないだろうが、それができて、ドラ1ルーキーとして134試合に出場し打率.275と結果を出した高山が今季以上に落ち着いてプレーできれば、阪神の外野は攻守ともに12球団トップレベルの布陣となる。

長期契約のリスクもある!?


 阪神とは4年18億円(推定)という大型契約を結んだ糸井。それだけに、期待も膨らむところだが、懸念もある。複数年の大型契約締結後に、成績を落とす選手が少なくないからだ。巨人の内海哲也、阪神の鳥谷敬、西武の中村剛也などは、以前とは別人のように低迷。もちろん、単なるスランプだけでなく、期間が長くなればなるほど故障した際のリスクも高くなる。

 今季は、キャリアハイとなる53盗塁を記録し、西武の金子侑司と分け合う形でタイトルを獲得した糸井。35歳での盗塁王は史上最年長記録。打率も2年ぶりに3割(.306)に乗せるなど、ハツラツとした動きを見せた。

 とはいえ、前述したように来季は36歳になる。身体能力は球界随一と言われる糸井でも、4年という長期に渡って結果を出し続けて、阪神の首脳陣、そして激アツな阪神ファンを納得させられるか。意を決してタテジマに袖を通した糸井のパフォーマンスに注目だ。

文=藤山剣(ふじやま・けん)

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