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侍ジャパンのユニフォームでアジア大会に挑む社会人日本代表と、社会人日本選手権の予選を要チェック!

 社会人野球は11月1日に開幕する「社会人日本選手権」の最終予選が現在、行われている。

 東北地区はすでに終了しており、東北からは日本製紙石巻と七十七銀行の出場が決まった。関東地区は雨のため全日程が消化しておらず、9月1日時点では東芝、日本通運の出場が決まっている。

 日本製紙石巻の伊東亮大は194センチ92キロという大型選手だが、コンパクトなスイングで、アベレージヒッターのような打撃をする。しっかり我慢してボールを呼び込んで打ち、穴が少ないので、「社会人日本選手権」本戦でもその打撃に期待が集まる。



 東芝の佐藤翔太は、東洋大姫路高時代からドラフト候補と呼ばれていたが、東洋大時代は停滞気味だった。しかし、社会人2年目の今季はスポニチ大会で完封勝利し、都市対抗予選では最優秀投手賞を獲得する活躍。同じく2年目の石川桜太もドラフト候補の外野手だ。

 その他の地区は、
9月2日〜8日間/東海地区(岡崎市民球場)
9月2日〜10日間/近畿地区(わかさスタジアム京都)

9月3日〜5日間/中国地区(津田恒実メモリアルスタジアム・周南市野球場)
9月3日〜5日間/九州地区(北九州市民球場、北九州市立大谷球場)

9月5日〜3日間/北信越地区(富山市民アルペンスタジアム)
9月6日〜2日間/四国地区(香川レグザムスタジアム)
9月20日〜2日間/北海道地区(札幌円山球場)

 という日程で開催され、期間中は連日試合が行われている。

 いまや全国最激戦区と言われる、東海地区。ヤマハ、Honda鈴鹿、永和商事ウイング、王子、JR東海、トヨタ自動車、新日鐵住金東海REX、三菱自動車岡崎、三菱重工名古屋などから4チームしか出場できず、また、プロで活躍を期待したい選手が在籍するチームが勝ち上がるわけではないので、慎重にどの試合を見に行くか決めたいところだ。

 都市対抗に出場できなかったトヨタ自動車、ヤマハ、三菱自動車岡崎の各選手たち。日本選手権はドラフト後に開催となるので、実質上、この最終予選が最後のアピールの場ともいえる。

 補強選手として都市対抗で成長の跡を見せた竹下真吾(ヤマハ)は自チームでも、その力を発揮したい。多木裕史(トヨタ自動車)の活躍は? そして、宇田川雄一郎(三菱自動車岡崎)はドラフトにかかるのだったら、そろそろラストチャンスかという年齢(27歳)。

 また、都市対抗でHonda鈴鹿の捕手・飯田大祐と、土肥寛昌、守屋功輝の2投手が評価を上げた。評価を確かなものにするため、この予選でも結果を残したい。

▲土肥寛昌


 近畿地区では、倉本寿彦(日本新薬)の評価が高まっている。また、大阪ガスの投手陣、飯塚考史、猿渡眞之よりも、都市対抗で優秀選手に選ばれた小畑彰宏が旬な状態だ。若い選手の活躍を期待したい一方で、三菱重工神戸のベテラン選手たち、特にアジア大会の日本代表にも選ばれた守安玲緒の投球も気になる。ドラフト指名がありそうでなかった守安は宇田川と同じ27歳。

▲小畑彰宏


 中国地区は、鮫島優樹と國本剛志(ともに三菱重工広島)のバッテリーがドラフト戦線に再浮上してきた。國本はアジア大会の日本代表にも選ばれている。伯和ビクトリーズの入江達也は183センチの長身投手。ここでアピールできるか。

 毎年、好投手が出てくる九州地区。荒西祐大、狹間正行(ともにHonda熊本)、小山元希(三菱重工長崎)、竹安大知(熊本ゴールデンラークス)、今村幸志郎、阿部雄也、大木康智(ともに西部ガス)そして、JR九州には井上翔夢、菊地翔太、吉田奈緒貴と期待したい投手は枚挙にいとまがない。ここから出場できるのは2チームで、社会人日本選手権本戦は補強選手制度がないので、本戦では限られた投手しか見ることができない。むしろ、九州地区予選のほうがドラフト候補投手は多く見ることができるかもしれない。

▲竹安大知


 残りの四国、北信越、北海道はチーム数も選手層も薄く、また、今年の都市対抗で、四国からは松山フェニックス、北海道は室蘭シャークスというクラブチームが勝ち上がり、企業チームの元気がないのが心配だ。唯一、南川忠亮(JR四国)は有望選手として取り上げたい。

 今年の都市対抗では、上記の松山フェニックス、室蘭シャークスの他に、全足利クラブを含めた3チームがクラブチームとして出場した。クラブチームの日本一を決定する、全日本クラブ野球選手権大会が9月5日に開幕する。16チームの出場で1つの球場(西武ドーム)で行われ、4日間で優勝チームを決めるため、準決勝・決勝はダブルヘッダーとなっている全日本クラブ野球選手権。優勝したチームは社会人日本選手権への出場権が与えられる。

 また、社会人日本選手権の最終予選と本戦の間にはアジア大会(韓国・仁川)が行われる。「侍ジャパン」のユニフォームをまとう社会人日本代表チームのメンバーは以下の通り。


 9月12日から17日まで試合中心の2回目の強化合宿を行い、韓国に出発する。

 9月22日に中国戦、23日にパキスタン戦、25日にモンゴル戦の予選リーグを経て、27日に準決勝、28日に決勝が行われる。(ちなみに、カバディの試合は28日から始まります。こちらも日本代表は男女ともに出場するので、気にかけていただけますと幸いです)

 実はこのアジア大会では、広島で開催された1994年以来、日本は優勝していない。1996年バンコク大会、2002年釜山大会、2010年広州大会は韓国が優勝、2006年ドーハ大会は台湾が優勝している。今大会で20年ぶりの奪還を目指す。

 意外に、9月の社会人野球は試合が目白押しだ。涼しくなって、野球観戦が気持ちいい季節、ドラマ「ルーズヴェルト・ゲーム」に負けない熱い戦いをしている男たちを観に行かれるのはいかがでしょうか?

(文=編集部)

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