2015年野球界よもやまアマチュア野球アンケート〜高田博史、寺下友徳、高橋昌江の場合〜
高田 博史
1969年生まれ、徳島県出身。『現場取材がすべて』を信条に、四国アイランドリーグplusを創立から取材し続けているスポーツライター。又吉克樹(中日)のプロ即戦力の活躍ぶりに溜飲を下げた。
●今年注目のアマチュア選手
竹田 隼人(投手・香川オリーブガイナーズ・25歳)
平良 成(投手・高知ファイティングドッグス・25歳)
宏誓[河原宏誓](捕手・愛媛マンダリンパイレーツ・26歳)
中本 翔太(一塁手・香川オリーブガイナーズ・25歳)
増田 大輝(二塁手・徳島インディゴソックス・22歳)
(※独立リーグの選手は2015年の満年齢で表記)
2014年ドラフトでは徳島、香川から投手4人がNPBの舞台へと駆け上がりました。スカウトに話を聞くと「四国アイランドリーグは投手がいい」という話をよく耳にします。創立から10年を経て、リーグ、球団が投手を育てるノウハウを熟知している結果でしょう。過去、四国リーグからドラフト指名(育成枠含む)を受けた41人のうち、投手は20人と半数を数えます。
注目の一番手は香川の速球派右腕・竹田隼人を挙げます。ヒジの故障も完全に癒えました。最速149キロをたたき出す剛腕が本領発揮するのは2015年でしょう。あと、昨秋、宮崎でのフェニックス・リーグで、NPBの若手を相手に好投を見せた平良成(高知)にも期待できます。
▲竹田 隼人(香川オリーブガイナーズ)
野手はそれぞれ一芸を持つ選手をピックアップしました。巧打巧守の増田大輝(徳島)、本塁打王に輝いた長打力が持ち味の中本翔太(香川)、捕手として大きな成長を見せる宏誓(河原宏誓/愛媛)らに注目して下さい。
寺下 友徳
1971年生まれ。2007年2月より関東から愛媛県松山市に移住し、四国の野球・スポーツを追求中。告知は色々ありますが、詳しいお仕事内容はFacebookかTwitter(アカウントは@t_terashita)にて。「寺下友徳」で検索いただければ出てきます。皆さまから頂いている有形無形のご支援に日々感謝を込め、今年も四国発で様々なことを発信できるように戦っていきます。
●今年注目のアマチュア選手
南川 忠亮(投手・JR四国・23歳)
松井 佑二(投手・松山フェニックス・24歳)
(※社会人選手は2015年の満年齢で表記)
片山 雅斗(投手・阿南工高・新3年)
田中 力(一塁手・野村高・新3年)
堀 優斗(遊撃手・西条高・新3年)
最初にあげるのは高松工芸高卒6年目の南川忠亮(JR四国)。これまで「あと一歩」の壁を越えられずにいましたが、身体は横振りのまま腕を横からスリークオーターに変えたことで「勝てる」投手への道を辿りつつあります。四国地区社会人選抜の一員として参加したヤクルトとの練習試合でも2回を0封。恐らくプロへのラストチャンスとなる今季の動向に注目したい右腕です。松井佑二は昨年、クラブチームの松山フェニックスを都市対抗に導いた右サイド。
▲松井 佑二(松山フェニックス)
また、高校通算20本塁打の堀優斗は185センチの超大型遊撃手。最速139キロの片山雅斗は高校から投手を始めた素材型右腕。184センチ100キロの巨漢にもかかわらず柔らかくリストが使える田中力も春以降のブレイク必至の右打者です。
「安樂世代後」の今季は私も探索力が問われる一年。他にも「隠し球候補」はいますが、これは今後おいおいとご紹介させて頂きます。
高橋 昌江
1987年生まれ、宮城県出身。東北地方の少年野球からプロ野球に至るまで、幅広く取材活動する女性スポーツライター。近年では当時、東北福祉大軟式野球部に所属していた川島祐輝(BCリーグ群馬)をいち早く発掘するなど「隠し玉」への嗅覚はピカイチだ。
●今年注目のアマチュア選手
熊原 健人(投手・仙台大・新4年)
多和田 真三郎(投手・富士大・新4年)
高橋 樹也(投手・花巻東高・新3年)
平沢 大河(遊撃手・仙台育英高・新3年)
紀伊 海秀(外野手・仙台育英高・新3年)
仙台育英・平沢の強みは、常に迷いなくフルスイングできることだ。不調でも気にしない度胸も満点。ショートの守備では凡ミスもあるが、スーパープレーもする。野球センスに溢れている、現時点では高校ナンバーワン野手と言っても過言ではないだろう。
花巻東・高橋はひと冬越えれば高校ナンバーワン左腕になりえる逸材。故障していた左肩を完治させて迎える春で本領発揮といきたい。
仙台大・熊原は昨年、大学日本代表、21U日本代表を経験した152キロ右腕。本格的に大学で野球を覚え、まだ伸びしろはたっぷりある。
富士大・多和田は球持ちの長い独特のフォームから繰り出す速球と抜群の制球力が武器。明治神宮大会はその制球力に課題を残したが、反省を生かしてラストスパートをかけるだろう。
そして、化ければ面白いのが仙台育英・紀伊だ。飛距離は日本人離れしており、場外ホームランを放っている。変化球への対応力を高め、ボールの見極めができるようになり、確実性が増せば楽しみな選手。仙台育英・佐々木監督の期待は高く、東北地区のスカウトもチェックしている。
記事タグ
この記事が気に入ったら
お願いします