両リーグとも、クライマックスシリーズ(以下CS)出場チームはほぼ決定的で、あと残すところは順位争いのみとなった。今季の外国人選手を総ざらいしてきたこのコーナーの最終回では、CSに出場し、活躍がチームの勝敗を左右するだろう助っ人たちを紹介しよう。
(成績は9月28日現在)
■セ・リーグ編
投手/右投右打/30歳(3年目)
内野手/右投右打/34歳(3年目)
投手/右投右打/28歳(1年目)
8月24日の阪神戦で来日初登板を飾り、9月23日までに6試合に登板。ナックルカーブとスプリットを武器に3勝0敗、防御率1.45と好成績を収め、シーズン終盤の救世主となっている。当然、ポストシーズンでも活躍が期待される。
他にも広島の投手陣にはバリントン、フィリップス、そして守護神・ミコライオがおり、野手を含めた外国人枠の問題で誰を起用するか、野村謙二郎監督も頭を痛めるところだろう。
内野手/右投右打/30歳(1年目)
阪神史上最強の助っ人・バースをも超えた記録を樹立したのが、阪神の4番・ゴメスだ。9月20日の中日戦で今季100打点を記録。入団1年目での100打点超えはセ・リーグ外国人では、2009年のブランコ(当時中日、現DeNA)以来の快挙で、バースも成し遂げられなかった偉業だ。
阪神といえばCSでの弱さは有名で、過去4度の出場では全てファーストステージで敗退。通算1勝8敗で、全9試合中、4番打者の打率は.182と全く機能しなかった。果たして、ゴメスの加入で変化が起こるか。5年間で2度のCS出場を経験しているマートンと協力して、苦手のCSを勝ち抜いてほしい。
■パ・リーグ編
内野手/右投右打/32歳(3年目)
外野手/右投右打/32歳(3年目)
前述した李大浩と入れ替わるように、ソフトバンクからオリックスにやって来たペーニャ。今季は本塁打も30本以上を記録するなど活躍した。ペーニャは李大浩よりも打率は低いが、得点圏打率は高く、ポストシーズンでも頼りになる存在になることは間違いないだろう。
投手/右投右打/30歳(2年目)
金子千尋、西勇輝の陰に隠れて目立たない存在のディクソン。しかし、今季は7月に1回だけ登録抹消された以外は、しっかりと先発ローテーションを守り、25試合に先発した。5回までにノックアウトされた試合はわずか4度と、安定感がある。
また、オリックスではマエストリにも注目。先発が早めに崩れた時には、ロングリリーフもできる使い勝手の良さは、ポストシーズンでも重宝されるはずだ。
短期決戦では、1つのプレーがシリーズの行方を大きく左右する。日本人選手と比べて、ここぞという時の集中力やチャンスに強い精神力など、助っ人たちから見習う点は大いにある。ポストシーズンでは、そんな外国人選手たちの“瞬発的な活躍”に期待したい。
(なるべく多くの選手を紹介するため、過去に登場した助っ人たちは省いている。以前の記事は下記から。)
■ライター・プロフィール
鈴木雷人(すずき・らいと)/会社勤めの傍ら、大好きな野球を中心とした雑食系物書きとして活動中。自他共に認める「太鼓持ちライター」であり、千葉ロッテファンでもある。Twitterは@suzukiwrite