7月11日〜22日(こまちスタジアムほか)
連続甲子園目指す大曲工打線は県内屈指
エースと4番の双子兄弟で夏狙う秋田南
●潜在能力を秘めた投手たち
春季県大会を27年ぶりに制した秋田南の中島和俊はストレートに球威があり、こまちスタジアムでは141キロを表示したが、プロのスカウトのスピードガンでは143キロを何度か出した。
体格は175センチ80キロと近くで見ると普通だが、マウンド上での雰囲気は独特で大きく見える。
1年夏に甲子園を経験した秋田商・成田翔は、最速141キロ左腕だ。169センチと小柄だが、力のあるストレートと大きなカーブが特徴で、OBの石川雅規(ヤクルト)超えを目標としている。
左腕では大館鳳鳴の2年生・佐藤宏樹もポテンシャルは高い。ゲーム作りにはまだ難はあるが、一球一球の質は高く、ミットの手前でグッと伸びるストレートで打者を詰まらせる。エースの185センチの長身右腕・佐々木拓海は、腕の振りがしなやかで、制球力次第で楽に試合を作れるだろう。
今年のセンバツに出場した大曲工・武田龍成は、ストレートのスピードこそそれほどでもないが、スライダーとカーブのコンビネーションがよく、走者を背負ってからの粘りは驚異的だ。
ストライクゾーンをうまく使って勝負する左腕・野呂田遼太郎(能代松陽)は投げ込み不足で春を迎えたため、本調子には程遠い状態だった。夏は満を持して挑みたい。1年春に東北大会のマウンドを経験した真坂陸(本荘)は、右ヒジ手術の影響で球速が落ちたが、夏までに回復すれば楽しみだ。
秋田商打線を苦しめた阿部優大(大館工)、クセのないフォームから130キロ台中盤のストレートを投げる五十嵐拓海(秋田工)は、その出来がチーム浮上のカギを握りそうだ。昨夏の甲子園に出場した角館は、1年生ながら三塁でスタメン出場した小木田敦也がエースナンバーを背負い、“二刀流”として注目を集めている。