今シーズンは開幕こそ1軍入りを果たしたが、ロッテとの開幕3連戦は出番なし。4月4日の楽天戦で8回から中堅に就き今季初出場を遂げるも、翌日に先発する武田翔太の昇格と入れ替えで登録を抹消された。
それから1軍での出番はない。
ご存知の通り、彼の代名詞的キャッチフレーズは「キドコロ待機中」。このフレーズが書かれたグッズが話題を呼んだことに由来している。今シーズンの外野陣は、柳田悠岐や中村晃ら守備固めが必要のない選手が揃っているため、出場機会が減少。「キドコロ待機中」の状態が続いている……。
控え陣でも打力では長谷川勇也(4月22日登録抹消)が上、走力では福田秀平の方が上と首脳陣に判断されたか。上林誠知という若い力の台頭も、城所の存在を脅かしている。
現在「2軍待機中」の城所が、今後1軍で活躍するシチュエーションを考えてみた。
■長谷川スタメン/キドコロ待機中
城所と同じく2軍で調整中の長谷川が本調子に戻り、レギュラーになった場合は、右足首に不安のある長谷川に代わり試合終盤で城所が代走、守備固めで出場する可能性はあるだろう。
その際のライバルは福田、そして内野だけでなく外野の出番も増えているスーパーサブの明石健志か?
■交流戦で再び活躍
ファンも、そして本人でさえ驚いたに違いない昨シーズンの交流戦での大ブレイク。18試合中13試合に先発出場。主に2番・右翼で出場し、打率.415、5本塁打と活躍。首位打者に輝き、MVPも受賞した。
残念ながら交流戦終了後は成績を落としてしまったが、城所はセ・リーグの投手と相性がいいともいえる。
今シーズンの交流戦は5月30日開幕。昨年同様「3試合×6カード」の18試合が組まれている。交流戦で再び大活躍を見せ、首脳陣に健在をアピールしたい。「城所=交流戦男」という代名詞も悪くない。
とはいえ、4月5日の登録抹消から2軍での調整が続く城所について、明るいニュースは聞こえてこない。
13試合に出場し、打率.160。ヒット数はわずかに4本だ。現在、2軍の外野には、城所とともに昨シーズンは1軍のベンチにいた長谷川、江川智晃、吉村裕基の姿もある。
また、昨年のWBSC U-23ワールドカップ日本代表の4番として活躍した真砂勇介、昨シーズンのウエスタン・リーグ盗塁王である釜元豪ら楽しみな若手も控えている。
1軍昇格どころか、2軍のスタメン争いさえも激化しているソフトバンクの外野陣。この争いから抜け出して、再び、城所が1軍の舞台で活躍する日は来るのだろうか。
「キドコロ待機中」のグッズをスタンドで振り上げたいファンのためにも、頑張ってほしい。キドコロ応援中!
(成績は4月30日現在)
文=溝手孝司(みぞて・たかし)
札幌在住の47歳。広告代理店運営、ライター、イベンター。生まれも育ちも北海道ながらホークスファン歴約40年。私の影響で小さい頃からソフトバンクファンの息子(中1)がなぜか昨年あたりから西武ファンに! 西武対ソフトバンクは親子喧嘩になると困るから見に行く予定はないが、札幌ドームの日本ハム対西武では一緒にビジター席で見に行く約束をした。札幌の西武ファンのみなさん、よろしく。