ホームラン後のパフォーマンスでは、レアード(日本ハム)の「寿司ポーズ」や、松田宣浩(ソフトバンク)の「熱男〜!」が、ファンの間でもおなじみ。日本ハム戦のスタンドでは寿司のマスコットがスタンドのあちこちに見られ、ソフトバンクの試合でもマッチの雄叫びに合わせて球場が一体となって盛り上がるのが見慣れた光景となっている。
そんな2人に負けじとホームランでのパフォーマンスを見せている選手が現れた。
豪快なバッティングで、もはやチーム欠かせない戦力となっている山川穂高(西武)。見た目が似ているからか、ホームランを放って戻ってきたベンチ前で、両手の人差し指を上に立てて顔の前でクルッと回す、人気芸人・ゆりやんレトリィバァの持ちギャグ「調子乗っちゃって」を披露するのが定番となっている。
ゆりやんレトリィバァは、2016年のR-1グランプリ3位、2017年のNHK上方漫才コンテスト優勝など、いまブレイク中の女性芸人。山川もすでに20本塁打と昨年の14本塁打を超えている。このあたりの上昇カーブの描き方は、両者に共通するものがある。
177センチ90キロというコロンとした体型から「おにぎり君」のニックネームが定着している横尾俊建(日本ハム)。ルーキーイヤーの昨季は10試合の出場にとどまったが、今季はすでに42試合で6本塁打と、持ち前のパンチ力が開眼しつつある。
そんな横尾は、ホームランを放ったとき、おにぎりを握るポーズを交えながらダイヤモンドを一周するのがおなじみ。やや照れながらおにぎりを握るシーンは、レアードの寿司ポーズと並んで日本ハム戦の新たな名物となりそうだ。
パフォーマンスとはややニュアンスが異なるが、お決まりのアクションを見せているのがマレーロ(オリックス)だ。
日本でのデビュー戦となった6月9日の中日戦で、センターへあいさつ代わりの一発を放ちながら、ホームベースを踏みそこなったため「幻の一発」となってしまったマレーロ。
そんなミスは2度と繰り返さないとばかりに、それ以降、ホームランを打ったときは、本塁まで戻ってきたところで減速し、両足を揃えて小さくジャンプしながらトンッと確実にホームベースを踏んでいる。
ここまで76試合に出場し、打率.291、18本塁打、44打点と、あの日の失態を払拭する活躍を見せているマレーロ。すでに来季以降の2年契約を交わし、引き続きオリックスでプレーすることが決定済み。シーズンの頭から稼働できれば、来季も両足でしっかりとホームベースを踏む姿が多く見られそうだ。
(※成績は2017年9月27日現在)
文=藤山剣(ふじやま・けん)