間もなく開幕、WBCの前哨戦！　侍ジャパンU-23代表のメンバーと今季成績は？

2016/10/22

　ドラフトや日本シリーズで盛り上がるプロ野球界。しかし、その裏でひっそりとWBSC U-23ベースボールワールドカップが開催されるのをご存知だろうか。

　10月28日（金）から11月6日（日）にかけてメキシコで開催される国際大会で、斎藤雅樹監督率いる「若手侍ジャパン」が世界一を目指して戦う。いわば、WBCの前哨戦ともなる戦いで、日本にとっては野球世界ランキング1位を維持するためにも負けられない戦いだ。

　U-23侍ジャパンに選出されたメンバーと今季の成績を紹介しよう。

（※今季の成績はプロ野球選手のみ。選手名の前にある番号は背番号）

U-23侍ジャパン：投手

11/青山大紀（オリックス）
【1軍】1試合：0勝1敗/投球回4/防御率6.75
【2軍】18試合：3勝8敗/投球回91/防御率5.34

14/田嶋大樹（JR東日本）

15/勝野昌慶（三菱重工名古屋）

16/塹江敦哉（広島）
【1軍】3試合：0勝1敗/投球回6.1/防御率11.37
【2軍】17試合：2勝3敗/投球回73.1 /防御率5.77

17/大野亨輔（三菱日立パワーシステムズ横浜）

18/安樂智大（楽天）
【1軍】15試合：3勝5敗/投球回84.1/防御率3.42
【2軍】9試合：3勝1敗/投球回54.2/防御率2.96

19/笠原大芽（ソフトバンク）
【1軍】出場なし
【2軍】22試合：9勝4敗/投球回128.1/防御率2.52

20/岸本淳希（中日・育成）
【1軍】出場なし
【2軍】5試合：0勝0敗/投球回5/防御率1.80

21/永谷暢章（JR東日本）

24/本田圭佑（西武）
【1軍】2試合：0勝1敗/投球回4.2/防御率7.71
【2軍】19試合：5勝2敗/投球回70/防御率5.27

26/歳内宏明（阪神）
【1軍】9試合：0勝0敗2ホールド/投球回9/防御率3.00
【2軍】12試合：2勝2敗/投球回17.2/防御率4.58

U-23侍ジャパン：捕手

22/柿沼友哉（ロッテ）
【1軍】出場なし
【2軍】58試合：打率.279/0本塁打/10打点/0盗塁

23/佐野洋樹（JR九州）

27/下妻貴寛（楽天）
【1軍】出場なし
【2軍】42試合：打率.205/0本塁打/7打点/0盗塁

U-23侍ジャパン：内野手

2/吉持亮汰（楽天）
【1軍】21試合：打率.161/0本塁打/1打点/1盗塁
【2軍】23試合：打率.288/0本塁打/6打点/8盗塁

5/廣岡大志（ヤクルト）
【1軍】2試合：打率.429/1本塁打/3打点/0盗塁
【2軍】113試合：打率.218/10本塁打/47打点/0盗塁

6/植田海（阪神）
【1軍】1試合：打率.000/0本塁打/0打点/0盗塁
【2軍】76試合：打率.168/0本塁打/13打点/12盗塁

7/丸子達也（JR東日本）

10/山下幸輝（DeNA）
【1軍】62試合：打率.224/0本塁打/7打点/3盗塁
【2軍】32試合：打率.299/1本塁打/12打点/3盗塁

12/三好匠（楽天）
【1軍】38試合：打率.222/3本塁打/6打点/0盗塁
【2軍】60試合：打率.271/2本塁打/18打点/4盗塁

U-23侍ジャパン：外野手

1/真砂勇介（ソフトバンク）
【1軍】出場なし
【2軍】90試合：打率.295/7本塁打/44打点/18盗塁

3/乙坂智（DeNA）
【1軍】55試合：打率.270/1本塁打/8打点/3盗塁
【2軍】61試合：打率.235/3本塁打/21打点/5盗塁

8/山崎晃大朗（ヤクルト）
【1軍】7試合：打率.167/0本塁打/0打点/1盗塁
【2軍】100試合：打率.251/2本塁打/33打点/38盗塁

9/武田健吾（オリックス）
【1軍】10試合：打率.100/0本塁打/1打点/0盗塁
【2軍】97試合：打率.256/6本塁打/36打点/1盗塁

エースは安樂か。未来のスター候補が続々終結！

　投手陣のなかで今季、1軍で目覚しい成績を残しているのは安樂智大（楽天＝写真）だ。高校時代のケガが尾を引いているイメージもあったが、2年目の今季は8月からローテーションに定着。終盤に調子を上げ、ホンモノの証明がはじまった。このメンバー内なら間違いなくエース格だろう。

　笠原大芽（ソフトバンク）も2軍で好調を維持し、ウエスタン・リーグの最多奪三振を獲得。左のエースは笠原になりそうだ。

　リリーフ陣では歳内宏明（阪神）が守護神筆頭か。今季はケガから調子が戻らずに登板機会を減らしたが、昨季は1軍で29試合に登板し、防御率2.62の好成績を挙げている。

　正捕手は1軍出場経験もある下妻貴寛（楽天）が有力だが、柿沼友哉（ロッテ）も7月に育成から支配下登録。2軍ではバットでも存在感を見せており、投手によって使い分けも可能だ。佐野洋樹（JR九州）もリーダーシップは抜群で、今年7月の都市対抗野球ではチームを全国8強に導いた。

　攻撃の主軸は廣岡大志（ヤクルト）や真砂勇介（ソフトバンク）に期待したい。

　廣岡は高卒1年目ながら2軍で10本塁打をマークし、1軍でも初本塁打を放って見せた。山田哲人（ヤクルト）とそっくりの豪快なフォームと、池山隆寛（元・ヤクルト）のようにブンブン振り回せるメンタリティ。世界の舞台でもドデカイ一発を。

　高卒4年目の真砂は今季大躍進。持ち前の身体能力に技術が追いつき、ウエスタン・リーグ5位の打率.295をマーク。1軍デビュー目前だ。

　そのほか、1軍でも戦力として活躍している乙坂智と山下幸輝のDeNAコンビや38盗塁でイースタン盗塁王に輝いた韋駄天ルーキー・山崎晃大朗（ヤクルト）など、新進気鋭の面子がそろっている。

　若き侍たちが世界の舞台でどんな戦いを見せるのか今から楽しみだ。

文＝落合初春（おちあい・もとはる）