ルーキーイヤーの2015年から46試合に出場して、打率.285と結果を出した淺間大基。しかし昨季はキャンプ中に急性腰痛を発症してスタートからつまずいた。結果的に出場試合数は52試合と前年をわずかに上回ったものの、打率は.191と大きく後退。
今季もキャンプ中に腰痛で戦線離脱したが、5月2日に待望の1軍登録。即スタメンで出場して、いきなり4試合連続で安打を放つなど非凡な才能を見せつけた。
高校の先輩である近藤健介が3月、4月の打率は.416と驚異的な活躍を見せているだけに、淺間と近藤の「元横浜高のダブルお立ち台」が、これから何度も見られるかもしれない。
昨季9月に1軍デビューを果たし、今季はいきなり終盤のセットアッパーを任された石川直也。
持ち前の角度のあるストレートを武器に、3月、4月の防御率は2.45と奮闘している。同じ中継ぎの宮西尚生や谷元圭介が本調子でなく、昨季のクローザー・マーティンが故障明けということもあり、石川にかかる期待は大きい。
捕手という難しいポジションということもあり2015年は1試合、2016年は5試合の出場だった清水優心。しかし、今季は3月、4月だけで15試合出場と大幅に出場機会を増やしている。
期待の若手・加藤貴之が先発する試合は、清水がマスクをかぶることが多い。日本ハムの捕手は大野奨太と市川友也で固定されていたが、それに割って入る存在になりつつある。
淺間は外野手、石川は投手、清水は捕手とそれぞれポジションは異なる。しかし、同期・同学年だけにお互いの存在が刺激となって、一人の活躍が相乗効果につながることだろう。
どんなに選手が離脱しても、新しい若手でカバーできるのが日本ハムの強み。4月に出遅れた分は、これから巻き返して取り返してほしい。
文=サトウタカシ (さとう・たかし)