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ポスティング制度もついに決着へ!田中と楽天はどのような判断を下すか!

『今週の野球みどころランキング』は、12月半ばの時点で注目度の高まっている野球関連の話題について紹介していきます。


関西独立リーグ消滅へ
―――独立リーグ

 関西独立リーグが消滅することが12日、確実となった。兵庫ブルーサンダーズ、06ブルズ、紀州レンジャーズの3球団がそれぞれ脱退する方針を固めたため。

 今後は兵庫が06ブルズに新球団を加えた3球団による新リーグ設立を目指す。紀州は社会人クラブチームでの活動を目指していくとした。

 関西独立リーグは国内3番目のプロ野球独立リーグとして2009年に発足した。基盤を固めつつある四国アイランドリーグplusやBCリーグと比べ、既存のプロ球団や社会人チームが繁栄している同地域では、なかなか客足を向けることができず、球団が頻繁に入れ替わるなど不安定な運営が続いていた。

 また、兵庫は高野連に属さずプロを目指していく高校野球部を創設する予定の芦屋学園高校と連携を取っていくことでも話題になっている。

BCリーグドラフト会議
―――BCリーグ

 北信越を中心とした地域に全6球団が加盟する独立リーグ・BCリーグのドラフト会議が6日に行われ、外国人選手3名を含む計42名が指名された。

 東京大の井坂肇投手(信濃に優先枠で指名)や、青山学院大の渡邉雄大投手(新潟に地元枠で指名)など有名大学出身選手や、東北福祉大軟式野球部出身ながらドラフト候補にも挙がった川島祐輝投手(群馬1巡目指名)、甲子園出場時に打席に入る前の腕立て伏せが話題になった早稲田実出身の安田権守外野手(こんす/群馬4巡目指名)、桐蔭学園高出身で中央大でも今春までリーグ戦に登板していた藤岡雅俊投手(福井7巡目指名)らが指名された。

 また、新潟は10日、楽天の球団創設メンバーで野村克也監督時代には「必殺仕事人」と呼ばれた高須洋介が野手総合コーチ兼内野手として入団することを発表。

 石川は来季が在籍2年目となる木田優夫が「GM兼投手」に就任することを9日に発表した。

マー君の去就どうなる!? ポスティング制度の入札限度額は20億円に設定へ
―――プロ野球

 NPBとMLB、そして両国選手会を巻き込んで、意見が対立していた「ポスティング制度」だが、「入札額を2000万ドル(約20億円)を上限にした額を日本の所属球団が設定し、選手は応じたすべての米球団と交渉できる」というものに落ち着き、その有効期間が3年となることが有力となり、近く発効される予定だ。

 日本では楽天のみがこの制度に反対していたものの、賛成多数で決議が採択された。楽天としては、従来の制度では田中将大に対する入札額が過去最高額となる100億円近くになると見込まれていたため、「田中の意向を優先する」のか「経営判断として20億円では田中を渡せない」とするのか、極めて難しい判断が強いられている。

 またそんな中、田中と同世代である広島のエース・前田健太も「将来的なメジャー移籍」をチームに打診。「機運が高まれば」と松田元(はじめ)オーナーもいずれ承認する意向を示した。

強豪大学で続々と推薦入試合格者発表
―――大学野球

 11月から12月にかけ、各大学野球部の推薦合格者が続々と発表されている。

 まず、東都大学リーグ5連覇中で、今秋の明治神宮大会で日本一となった亜細亜大は、広島・野村謙二郎監督の長男・颯一郎(崇徳高)や、日本一にも大きく貢献した北村祥治の弟・拓己(星稜高)ら22人の合格を発表した。

▲亜細亜大の更なる連覇に兄・祥治とともに貢献することが期待される北村拓己(星稜)[写真・高木遊]

 岩貞祐太(阪神1位)、西宮悠介(楽天5位)と2人の好左腕をプロに送り込む横浜商科大(神奈川大学リーグ)は、矢板中央高の双子二枚看板の福田友明・弘明、プロからも注目を浴びた外野手の佐藤広之(横浜創学館高/高校時代の登録名はウィットロウ・デシャーン・広之)ら32人の合格を発表した。

 春・秋ともに明治大の前に惜しくも屈し優勝を逃した法政大(東京六大学リーグ)は、甲子園で活躍した選手が続々加入。北照高をセンバツ8強に導いた大串和弥、富山第一高を夏8強に導いた宮本幸治の両投手や、18U日本代表の外野手・森龍馬(日大三高)らビックネーム多数の15人の合格者発表となった。

 また早稲田大は進学校の熊本・済々黌高を2季連続で甲子園に導いた左腕・大竹耕太郎ら3人の合格を発表した。

 上記以外では3年連続でプロ選手を輩出し、春・秋ともリーグ戦2位だった國學院大は194センチ右腕の山田基樹(日川高)、甲子園4強右腕・庄司瑞(日大山形高)、甲子園で本塁打も放った諸見里匠(沖縄尚学高)、星稜高の4番・捕手としてチームを甲子園に導いた鹿屋陸(星稜)など好選手揃いの16人の合格を発表している。

21世紀枠最終候補9校が選出される
―――高校野球

 13日、日本高校野球連盟は来春センバツ大会の『21世紀枠』地区推薦校計9校を発表した。

北海道地区:道立天塩(てしお)高
 全校生徒162人の同校で野球部員は1、2年生合わせ20名(マネージャー2名を含む)という少人数ながら、技巧派左腕・田村斗羽投手(2年)を軸に、今秋の道大会に2年ぶり4回目の出場を果たした。道内10地区で唯一甲子園出場のない名寄地区から初の甲子園出場となるか。

東北地区:秋田県立角館高
 特別豪雪地帯にあり、室内練習場を有していないながらも、今夏の秋田県大会で準優勝。今秋の県大会では優勝し、東北大会も8強入りを果たした。今冬も室内練習場代わりのビニールハウスで練習を積み、吉報を待つ。

関東地区:東京都立小山台(こやまだい)高
 菅直人元首相ら、様々な分野で活躍する人材を輩出してきた文武両道の伝統校。昨年度、筑波大など8人の国公立大合格の部員を輩出する一方で、昨夏には第1シード校を破り8強、今秋は早稲田実らを破り8強入りと近年好成績を挙げてきた。21世紀枠選出が決まれば都立校として初めてのセンバツ出場となる。

北信越地区:長野県立長野西高
 他部活との共用グラウンドながら、昨夏にはシード校を破り、今秋も北信越大会に進出するなど好成績を挙げていることが評価された。

東海地区:三重県立伊勢高
 文武両道の実践そして限られた練習時間と環境の中でチームを強化し、今秋は56年ぶりの東海大会進出を決めた。主なOB・OGに楠田枝里子(タレント)、小倉久寛(俳優)ら。

近畿地区:和歌山県立海南高
 サッカー部などとの共用という限られた練習環境の中、そして2014年から文部科学省に「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」の指定を受ける同校で文武両道を実践し、今秋は近畿大会に進出し、1回戦で強豪・履正社高を1-2と苦しめた。

▲海南高のエース・岡本真幸

中国地区:島根県立大東(だいとう)高
 県東部の過疎地にあり、地域一体のキャリア教育を目指す同校。地元出身者のみながら、秋季県大会で3位に入り、中国大会進出を果たした。主なOBに前開星高監督の野々村直通氏や、現楽天の福山博之投手らがいる。

四国地区:香川県立坂出高
 毎年100人以上の国公立大合格者を出すなど、県下有数の進学校である。今秋は県大会初優勝を飾り、四国大会でも準々決勝で優勝した今治西高を相手に接戦を演じた。

九州地区:鹿児島県立大島高
 亜熱帯の島・奄美大島にある同校は、鹿児島市内まで船で約11時間かかるハンデを乗り越え、今年は春、秋の県大会ともに4強に進出。進学実績でも例年70〜80人が国公立大に進んでいる。

 出場する21世紀枠3校は、一般選考と同じ2014年1月24日の選考委員会で決定される。果たして悲願の甲子園出場切符を掴むのはどことなるのか!? 一般枠の選考とともに今から楽しみだ。


■プロフィール
文=高木遊(たかぎ・ゆう)/1988年、東京都出身。幼い頃よりスポーツ観戦に勤しみ、東洋大学社会学部卒業後、スポーツライターとして活動を開始。昨年は東都大学野球春・秋1部全試合を取材。大学野球を中心に、アイスホッケー、ラグビー、ボクシングなども取材領域とする。高木遊の『熱闘通信』随時更新中(http://www.plus-blog.sportsnavi.com/buaka/)twitter(@you_the_ballad)


来春のセンバツ高校野球情報


以下()内は選出される高校数

北海道(1)…優勝:駒大苫小牧
東北(2)…優勝:八戸学院光星、準優勝:東陵

関東(4or5)…優勝:白鴎大足利、準優勝:桐生第一、4強:山梨学院大付、佐野日大、8強:霞ヶ浦、習志野、横浜、健大高崎
東京(1or2)…優勝:関東一、準優勝:二松学舎大付
※関東と東京で6校

北信越(2)…優勝:日本文理、準優勝:東海大三
東海(2)…優勝:三重、準優勝:豊川
近畿(6)…優勝:龍谷大平安、準優勝:智辯和歌山、4強:履正社、報徳学園、8強:三田松聖、奈良大付、福知山成美、智辯学園

中国(2or3)…優勝:岩国、準優勝:広島新庄、4強:高川学園、倉敷商
四国(2or3)…優勝:今治西、準優勝:池田、4強:生光学園、明徳義塾
※中国と四国で5校

九州(5)…優勝:沖縄尚学、準優勝:美里工、4強:鎮西、神村学園、8強:早稲田佐賀、創成館、日章学園、波佐見

21世紀枠(3)…【北海道・天塩】、【東北・角館(秋田)】、【関東・都小山台(東京)】、【北信越・長野西(長野)】、【東海・伊勢(三重)】、【近畿・海南(和歌山)】、【中国・大東(島根)】、【四国・坂出(香川)】、【九州・大島(鹿児島)】以上9校から3校が選出される。

【その他野球情報】

開催中〜12月21日まで 台湾ウインターリーグ
※Youtubeで試合生中継あり。詳細はCPBL(台湾プロ野球リーグ)のHP、特設サイト(http://www.asiaseries.org/winter/default.aspx)にてご確認下さい。

12月27日〜29日 12球団ジュニアトーナメント ENEOS CUP 2013@札幌ドーム
〜小学5、6年生による12球団ジュニアチームNo.1決定戦〜

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