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年俸3億超選手で勝手にコスパレース! 今季のコスパキングに輝いたのは筒香嘉智(DeNA)だ!

【ドラフト特集】2017ドラフト候補怪物図鑑・特別編〜甲子園が遠い名門校の左腕・佐野涼弥(浦和学院)

 「推定年俸3億円」(ベース給)を突破している超高額年俸選手たちを“コスパ”の観点で勝手にレースさせる本企画。

 その活躍ぶりをポイント化し、年俸に対しての1ポイントあたりの「お値段」を算出。スーパースターの活躍を「コスパ」でランクづけしてきた。

 シーズンが終わり、今季のコスパランキングが確定! 3億オーバーの高額年俸スター選手でもっともお得な働きを見せたのは誰だ!?

ポイントの算定基準


 このコスパレースに参加したのは先発投手と野手。ポイントの算出基準は以下の通り。

■先発投手
1登板=5ポイント
1勝=5ポイント
1QS=5ポイント
1HQS=5ポイント

(※QS=クオリティ・スタート:6回以上3自責点以下、HQS=ハイクオリティスタート:7回以上2自責点以下、重複有)

■野手
(塁打+四死球+盗塁)×1ポイント

 このポイントを基準に1ポイントあたりの価格(年俸÷ポイント)で先発投手、野手それぞれの最終ランキングを作成してみた。

(※1ポイントあたりの価格=同価格にならない場合は小数点以下、四捨五入)

野手のコスパレース最終成績


1位【→】
筒香嘉智(DeNA)
年俸:3億円
139試合:打率.284(503打数143安打)/28本塁打/94打点/1盗塁
258塁打+95四死球+1盗塁=354ポイント
1ポイントあたり=85万円

2位【↑】
レアード(日本ハム)
年俸:3億円
137試合:打率.229(503打数115安打)/32本塁打/90打点/0盗塁
231塁打+61四死球+0盗塁=292ポイント
1ポイントあたり=102万7千円

3位【↓】
山田哲人(ヤクルト)
年俸:3億5千万円
143試合:打率.247(526打数130安打)/24本塁打/78打点/14盗塁
229塁打+97四死球+14盗塁=340ポイント
1ポイントあたり=102万9千円

4位【→】
坂本勇人(巨人)
年俸:3億5千万円
142試合:打率.291(539打数157安打)/15本塁打/61打点/14盗塁
232塁打+71四死球+14盗塁=317ポイント
1ポイントあたり=110万円

5位【→】
バレンティン(ヤクルト)
年俸:3億3千万円
125試合:打率.254(445打数113安打)/32本塁打/80打点/0盗塁
225塁打+73四死球+0盗塁=298ポイント
1ポイントあたり=111万円

6位【→】
デスパイネ(ソフトバンク)
年俸:4億円
136試合:打率.262(478打数125安打)/35本塁打/103打点/3盗塁
245塁打+64四死球+3盗塁=312ポイント
1ポイントあたり=128万円

7位【→】
松田宣浩(ソフトバンク)
年俸:4億円
143試合:打率.264(531打数140安打)/24本塁打/71打点/5盗塁
243塁打+44四死球+5盗塁=292ポイント
1ポイントあたり=137万円

8位【→】
鳥谷敬(阪神)
年俸:4億円
143試合:打率.293(488打数143安打)/4本塁打/41打点/8盗塁
184塁打+79四死球+8盗塁=271ポイント
1ポイントあたり=148万円

9位【→】
中島宏之(オリックス)
年俸:3億5千万円
124試合:打率.285(431打数123安打)/9本塁打/49打点/0盗塁
169塁打+53四死球+0盗塁=222ポイント
1ポイントあたり=158万円

10位【→】
中村剛也(西武)
年俸:4億1千万円
115試合:打率.217(415打数90安打)/27本塁打/79打点/1盗塁
185塁打+65四死球+1盗塁=251ポイント
1ポイントあたり=163万円

11位【→】
内川聖一(ソフトバンク)
年俸:3億5千万円
73試合:打率.297(266打数79安打)/12本塁打/50打点/0盗塁
128塁打+32四死球+0盗塁=160ポイント
1ポイントあたり=219万円

12位【→】
メヒア(西武)
年俸:5億円
113試合:打率.241(345打数83安打)/19本塁打/53打点/1盗塁
158塁打+41四死球+1盗塁=200ポイント
1ポイントあたり=250万円

(※カッコ内の矢印は前回からのランキングの変動)
 野手は8月にトップに立った筒香嘉智(DeNA)がポイントを伸ばして逃げ切り。2017年の高額年俸コスパキングに輝いた。年俸3億円の下限ギリギリだが、ポイント単独の成績でも354ポイントでトップ。年俸大幅アップが期待されるが、来季の戴冠にも期待したい。

 2位にはレアード(日本ハム)が浮上。今季は不調の時期もあったが、乾坤一擲の一発を量産し、塁打数を荒稼ぎした。山田哲人(ヤクルト)、坂本勇人(巨人)はもう一声。特に山田は盗塁の大幅減が響いた。

 全体的に見れば、内川聖一(ソフトバンク)を除く11人が100試合以上に出場。中村剛也やメヒア(ともに西武)は不振だったが、それでも壊滅的とまではいえない一定の結果を残している。野手の高額年俸選手が総じて活躍した1年といえるだろう。


◎先発投手のコスパレース最終成績

1位【↑】
バンデンハーク(ソフトバンク)
年俸:4億円
25試合:13勝7敗/防御率3.24/17QS/7HQS=310ポイント
1ポイントあたり=129万円

2位【↓】
メッセンジャー(阪神)
年俸:3億5千万円
22試合:11勝5敗/防御率2.39/14QS/6HQS=265ポイント
1ポイントあたり=132万円

3位【→】
金子千尋(オリックス)
年俸:5億円
27試合:12勝8敗/防御率3.47/17QS/11HQS=335ポイント
1ポイントあたり=149万円

4位【→】
ジョンソン(広島)
年俸:3億1千万円
13試合:6勝3敗/防御率4.01/8QS/5HQS=160ポイント
1ポイントあたり=194万円

5位【→】
和田毅(ソフトバンク)
年俸:4億円
8試合:4勝0敗/防御率2.49/5QS/3HQS=95ポイント
1ポイントあたり=421万円
(※先発7試合で換算)

6位【→】
攝津正(ソフトバンク)
年俸:4億円
7試合:0勝2敗/防御率5.61/1QS/0HQS=35ポイント
1ポイントあたり=1143万円
(※先発6試合で換算)

7位【→】
松坂大輔(ソフトバンク)
年俸:4億円
登板なし

 メッセンジャー(阪神)が上位を快走してきたが、最後の最後にバンデンハーク(ソフトバンク)が差しきって先発投手部門のコスパキングに輝いた。メッセンジャーは終盤のケガを除けば、安定した投球ぶり。金子千尋(オリックス)も最後の1カ月でクオリティ・スタート4回、ハイクオリティ・スタート3回と意地を見せた。

 ジョンソン(広島)、和田毅(ソフトバンク)はケガが尾を引くシーズンに。攝津正、松坂大輔(ともにソフトバンク)は来季の復活を目指したい。


◎番外編:リリーフ投手防御率ランキング

1位【→】
サファテ(ソフトバンク)
年俸:5億円
66試合:2勝2敗/3ホールド/54セーブ/防御率1.09

2位【→】
五十嵐亮太(ソフトバンク)
年俸:3億5千万円
46試合:6勝0敗/11ホールド/防御率1.73

3位【→】
平野佳寿(オリックス)
年俸:3億円
58試合:3勝7敗/8ホールド/29セーブ/防御率2.67

4位【→】
山口鉄也(巨人)
年俸:3億2千万円
18試合:1勝1敗/3ホールド/防御率4.05

 サファテ(ソフトバンク)はセーブのシーズン記録を大きく更新し、最終的に54セーブに到達。半世紀先でもトップにいておかしくない大記録を達成し、これぞ年俸5億円の働きを見せた。五十嵐亮太(ソフトバンク)も故障離脱はあったが46登板。平野佳寿(オリックス)も守護神の座を死守した。

 唯一働ききれなかったのは山口鉄也(巨人)。昨季まで9年連続60登板の鉄腕もさすがに勤続疲労ぎみ。来季の復活を願いたい。


文=落合初春(おちあい・もとはる)

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