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2020プロ野球戦力分析〜東北楽天ゴールデンイーグルス/野球太郎No.34

2020プロ野球戦力分析〜東北楽天ゴールデンイーグルス
昨季は3位に滑り込み、一昨年の最下位からCS進出を果たす!三木肇新監督就任とオフの積極補強でリーグ優勝を視野に入れる

チームバランス

 新たに三木肇監督が就任し、2年連続CS進出を目指すイーグルス。積極補強の効果次第では、頂点も見える戦力となった。

 投手陣はFAで美馬学が抜けたが、ロッテからベテランの涌井秀章、人的補償の酒居知史、米球界から復帰の牧田和久が加入。ハーマンが抜けた救援陣には、メジャー通算3年で85試合登板のシャギワが加わった。若手の伸びは今ひとつでも、昨年以上に充実の布陣となっている。

 野手陣にはロッテからFAの鈴木大地が加入。内外野を守れて打力もあり、相当の補強効果が見込める。一方で助っ人勢が残留でもオリックスで69本塁打のロメロも獲り、層の厚みが増した。さらに2年目の辰己涼介、18年新人王・田中和基の成長も期待できる。

 ドラフトでは1位で競合の佐々木朗希を外すと、社会人内野手の小深田大翔を獲得。俊足が光る巧打者タイプで即戦力候補だ。

投手陣

 先発陣はエースの則本昂大が軸。昨季は右肘手術で出遅れ5勝に終わったが、今年は順調に始動。さらには岸孝之、新加入の涌井と続き、三本柱が確立した。四番手以降は昨季8勝と台頭した石橋良太、9勝の辛島航、2年目左腕の弓削隼人がいて、松井裕樹が抑えから転向する。美馬の不在を感じさせない布陣となっている。

 救援陣は新加入のJ・T・シャギワが新たな抑えの有力候補。機能すれば中継ぎは森原康平、青山浩二、ブセニッツ、宋家豪と駒がそろい、新加入の牧田、酒居もいる。左は高梨雄平のみだが、バリエーション豊富な布陣となった。

 捕手陣はベテランの嶋基宏が抜け、高校出5年目の堀内謙伍が主力候補。昨季はチームの捕手で最多の42試合で先発出場し、盗塁阻止率.357でリード面もいい。ほかに大学出2年目の太田光、移籍3年目の山下斐紹も控える。

野手陣

 昨季はチーム打率、本塁打がリーグ4位で、盗塁が48個でワーストタイ。足が使えない中でリーグ平均レベルの得点力があった。今年は三木監督がどういう攻撃をするか興味深いが、ポイントは新加入の鈴木大の打順。お薦めは"つなぎ役"の2番で、1番の茂木栄五郎とコンビを組めばさまざまな攻撃を仕掛けられる。また、これで出塁能力が高い島内宏明を7番に置くことができ、8番に捕手、9番に俊足の辰己を置けば上位へのつながりもいい。そして中軸は浅村栄斗、ブラッシュ、銀次で決まり、自由に打てる6番にウイーラーを置きたい。

 守りは鈴木大の加入が大きい。理想は三塁に固定し、ウィーラーをDH専任にすること。二遊間は浅村、茂木で安定し、外野は辰己が鉄壁で島内の守備範囲は広いが、ブラッシュは無難レベル。

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