秋の大学日本一を決める明治神宮大会。今年もドラフト指名選手たちが大学生活の有終の美を飾るべく、火花を散らした。
今年のドラフト指名選手の活躍をチェックしてみよう。
一番の大活躍を見せたのは、DeNA2位の立正大・伊藤裕季也。4番・二塁で出場すると、初戦は九州共立大・島内颯太郎(広島2位)から先制の2ラン。準決勝でも2安打を放つと、決勝では8回に逆転2ランで日本一に貢献。勝負強い打撃を存分に発揮した。
176センチ84キロのガッチリ体型ながら、50メートル走5.8秒の俊足を誇るスピーディータンク。3番・右翼で出場し、3試合で8打数4安打2四球としぶとく4番の伊藤につないだ。
先述の通り、立正大・伊藤裕季也に被弾したが、6回までは無失点。最速150キロを記録し、被安打は伊藤と小郷に許した3本のみ。打たせて取る好投を見せた。プロでのリベンジに期待。
島内颯太郎からスイッチで7回途中から登板。2回を無失点で抑え、リリーフ左腕として上出来の働き。剛腕タイプの島内に対し、久保拓真は軟投タイプで打者の目線を変えることができた。プロでも武器にしたいポイント。3年秋からはケガで満足に投げられなかったが、復活といってもいいだろう。
豪快なスイングが売りのスラッガー。4番・一塁で出場し、3打数1安打1四球。しかし、環太平洋大バッテリーの猛マークに遭い、内角攻めに苦しむ打席が目立った。自慢の筋肉に柔軟性を持たせて、プロでは内角をシバき上げる打撃に期待したい。
サイドスロー右腕。明治神宮大会ではリリーフ待機で登板なし。初戦(2回戦)敗退と見せ場を作ることができなかった。
文=落合初春(おちあい・もとはる)