◎第二十回/フェリックス・ヘルナンデス(シアトル・マリナーズ)
イラストレーター・横山英史と申します。このコーナーでは、ベースボールを題材にして、それをイラストで表現しています。
先日、シアトル・マリナーズのフェリックス・ヘルナンデス投手が『投手史上最高金額(7年1億7500万ドル)』で新たな契約に合意したことが話題になりました。
ヘルナンデス投手はベネズエラ出身で、19歳の時にメジャーデビューして以来、マリナーズ一筋で投げてきました。2009年シーズン前の第2回WBCではベネズエラ代表の4強入りに大きく貢献。勢いに乗ったそのシーズンは最多勝を獲得。翌2010年には最優秀防御率とサイ・ヤング賞を獲得。そして昨シーズンは完全試合達成など、実力・実績ともにメジャーリーグを代表する投手の一人です。ちなみに、前述の完全試合、最多勝、そして2008年に記録した投手の満塁本塁打の3つはいずれも球団史上初の記録でした。
今回のイラストは、そんなヘルナンデス投手の愛称“キング・フェリックス”からイメージを得て、トランプカードの「キング」に当てはめて描いてみました。
アメリカでヘルナンデス投手が先発した試合を観戦したとき、何度か近くで見ました。まだ若いのに、自信に満ち溢れた堂々とした雰囲気がとても印象的で、キングの名はぴったりだと思っていたので、それを表現してみました。
当初は今年3月から始まるWBCにベネズエラ代表として出場する予定(暫定メンバーに登録されました)でしたが、『投手史上最高金額で交渉中』と報道された直後に、WBC出場辞退を発表。右ヒジの状態が思わしくなく、それにより契約合意まで長引いてしまった……とも言われています。WBCでヘルナンデス投手の勇姿が見れないのは残念ですが、MLBのレギュラーシーズンでの快投に期待しています。大会や舞台が違っていても、鮮烈な投球は観る価値がありますので。
最高年俸だけでなく、ピッチングの面でも、キングのように頂点に立つ活躍を期待したいです。
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絵と文=横山英史(よこやま・ひでし) /野球を題材にしたイラストを得意とするイラストレーター。スポーツ雑誌のイラストやオリックス・バファローズの選手紹介イラスト(2003〜2005年)や、メジャーリーグ カンザスシティ・ロイヤルズのクラブハウスに飾られているチーム歴代プレイヤーを描た作品なども制作。1980年生まれ。
このコーナーでは、イラストのリクエストや感想も募集しております。よろしかったら下記のアドレスまで。
w_yakyutaro@knuckleball-stadium.com
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