熱戦を終えた甲子園大会。今後の注目は、8月28日(金)に開幕する「第27回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ2015」に集まっていく。
世界各国と対戦する、侍ジャパンU-18(高校)代表。近年は日本プロ野球を経験した後、海を渡る選手たちが格段に増え、世界の野球が身近になってきた。
ひと昔前は、甲子園出場が夢であれば、プロ入りもまた夢、さらにメジャーリーガーになることなど、想像もつかない時代もあった。
大会が終わったばかりの今、かつては甲子園を目指して高校時代を過ごした、日本人メジャーリーガーたちを振り返りたい。
日本人メジャーリーガーのパイオニア的存在の野茂英雄が、甲子園に出場していないことは有名だ。野茂が在籍していた高校は、大阪府立成城工業高校。強豪ひしめく大阪府内で、野球ではほとんど注目されない高校だった。
甲子園出場は叶わなかった野茂の高校時代。しかし、野茂自身は大阪大会で、生野高校を相手に完全試合を達成している。しかも2年生でこの偉業を達成しており、当時から大器の片鱗をみせていたのだ。
野手としてメジャーへの道を切り拓いたイチロー(当時は鈴木一朗)は、愛工大明電高校時代の1990年夏と1991年春に甲子園出場。いずれも初戦敗退で、個人成績はそれぞれ4打数1安打、5打数ノーヒット、通算打率.111という結果に終わっている。
イチローは、春のセンバツでは投手として甲子園のマウンドに登っている。9回を投げて被安打10、奪三振4、失点3で負け投手となってしまった。