シュリッターの後釜候補になりそうなのはワグナー。2013年にブルージェイズで36試合、防御率3.79を記録したのをキャリアハイにメジャー通算52試合に登板している。
投げ方はシュリッターに似ており、フォークを駆使する右腕。今季は3Aで40試合に登板し、防御率2.48を残した。2015年はトミー・ジョン手術で全休したが、復活したように見える。
ただ、動画サイトで検索してみても同姓同名のクリケット選手が出てくるばかりで、投球動画は2013年にまで遡る。現段階ではなかなか判断するのが難しいが、今季は54回1/3を投げて奪三振52、与四球19。シュリッターの来日前年と成績的にはかなり近いものがある。
シュリッターも「謎助っ人」からのブレイクだったが果たしてワグナーは?
カスティーヨはドミニカ共和国出身の28歳。今季、ドジャースでメジャーデビューを果たし、2試合に登板した。マイナーでは今季25試合中16試合で先発し、4勝9敗、防御率4.04の成績を残している。野上の穴を埋める先発候補だ。
タイプは典型的なパワーピッチャー。ガルベス(元巨人)を彷彿とさせる力感のあるフォームで、最速158キロのストレートが武器の速球派。心配なのは、やはりコントロール。今季は91回1/3投球回で与四球34はやや多い。88奪三振も中の上といったところだ。
ただ、もっと心配なのは、2016年の韓国球界での実績。2016年の6月にハンファ(韓国)に入団しているが、20試合(15先発)で7勝4敗、防御率6.43。打高投低の韓国リーグといえど、非常に気がかりな防御率だ。こちらも84投球回で与四球40、60奪三振と成績のベースに変わりはなかった。
筆者としては現段階の期待度は低いが、果たして。
文=落合初春(おちあい・もとはる)