7月10日〜28日(埼玉県営大宮公園野球場ほか
投打に役者が揃う浦和学院に死角なし!
悲願の初甲子園を狙う川越東も戦力充実
●大学球界がほしがる素材多数
センバツ4試合すべてで完投し、チームを4強に導いた左腕・江口奨理(浦和学院)。球速こそないものの、右打者の外角へ沈むチェンジアップなど変化球を低めに集め、自責点わずか3に抑えた。控え左腕・小倉匡祐も昨秋、そして今春の関東大会決勝で完投勝利を挙げるなど力がある。春季大会に登板した2年生右腕・榊原翼は、中学時代から130キロを超えていたストレートと、切れ味鋭いスライダーが武器。50メートル6秒を切る俊足で、野手としても楽しみな素材だ。
打倒・浦和学院の急先鋒に立つのは左腕・高橋佑樹(川越東)だ。ストレートの最速は130キロ台中盤ながら威力があり、2種類のスライダーにシュート、シンカー、カットボール、スプリットなど多彩な変化球を制球よく投げ分ける。控えのサイドハンド右腕・磯川雄太も今春に好投を見せ、関東大会準優勝に大きく貢献。悲願の甲子園初出場を狙う。
県3位で春の関東大会に進んだ聖望学園は、サイドハンド右腕の松本龍堯に期待がかかる。冬場にフォークを覚えたことで投球の幅が広がり、春の好投につながった。
2年連続出場を狙う春日部共栄は、昨年外野手として甲子園の土を踏んだ右腕・高野凌治がカギを握る。小さなテークバックから130キロ台前半のストレートとスライダーなどの変化球をテンポよく投げ込み、秋春ともに8強に導いた。打撃でも4番を任されており、まさにチームの大黒柱だ。
投手育成に定評のある新井清司監督が率いる市川越には登坂航大がいる。最速140キロを超える速球派右腕で、スライダーにもキレがある。昨夏も多くの試合で登板し、上條将希(法政大)とともに準優勝に貢献するなど経験は豊富。控えの190センチ右腕・永光由征も楽しみな存在だ。
昨夏に浦和学院を破る大番狂わせを演じた左腕・中島史也(県川口)は、秋春ともに結果を残せなかった。この夏は安定した制球力を武器に、昨夏の経験者が多く残るチームを引っ張りたい。
その他、公立勢では秋春ともに上位進出の原動力となった右腕・木下魁(春日部東)や左腕・柴崎幸大(朝霞)、無名ながら140キロを超えるストレートで春に花咲徳栄打線を苦しめた青柳秀俊(大宮北)にも注目していきたい。