坂本勇人(巨人)
137試合:打率.344/23本塁打/75打点/13盗塁
首位打者
筒香嘉智(DeNA)
133試合:打率.322/44本塁打/110打点/0盗塁
本塁打王・打点王
一皮剥けそうで剥けなかったキャプテン・坂本勇人がついに覚醒。2015年に巨人歴代最年少でキャプテンに就任した男は春先から絶好調をキープ。攻守に鋭さを見せ、巨人野手陣の柱となった。
DeNAの筒香嘉智も満点の出来。自身初のタイトルを二冠王という形で獲得し、「出塁率+長打率」を示すOPSも両リーグトップの1.110をマーク。大きすぎる期待もモノともせず、そのバットでチームをCS初進出に導いた。
内川聖一(ソフトバンク)
141試合:打率.304/18本塁打/106打点/3盗塁
栗山巧(西武)
135試合:打率.279/3本塁打/41打点/0盗塁
今季も鷹の4番を務めた内川聖一(ソフトバンク)。8月に腰痛で2試合休養したが、それ以外は小さなケガでも気合で出場。打率も3割に復帰し、自身初の100打点オーバー。脂が乗りまくっている。
「ザ・キャプテン」といっても過言ではない頼れる男・栗山巧(西武)は今年、その功績が認められ、オールスターゲームに初出場。オールスターゲーム初打席で本塁打を放った。打率こそ平凡に見えるが、出塁率.390はリーグ6位。今季は打順の変更も多かったが、「つなぎ」の真骨頂を見せた。
鈴木大地(ロッテ)
143試合:打率.285/6本塁打/61打点/3盗塁
大野奨太(日本ハム)
109試合:打率.245/5本塁打/35打点/1盗塁
ロッテ・鈴木大地は今年も背中でチームを引っ張った。大きなケガはなく、手薄な内野陣を支え、またベンチの雰囲気を熱く保ち、チームは下馬評を覆してCSに進出。今季は攻守に渡って波が激しい一面もあったが、来季は大波に乗り続けたい。
大逆転優勝の原動力となった大野奨太(日本ハム)も見逃せない。昨季は市川友也などと出番を争っていたが、今季は決して得意ではない打撃でも奮闘。正捕手の座を守り抜いた。
嶋基宏(楽天)
80試合:打率.271/2本塁打/17打点/4盗塁
平田良介(中日)
118試合:打率.248/14本塁打/73打点/4盗塁
球界の屈指のキャプテンシーを持つ楽天・嶋基宏も奮闘した。今季は打撃好調で出塁率.393。諦めないしぶとさ、集中力を見せつけた。しかし、5月に左手を負傷し、7月後半までチームに穴を開けた。不運なケガではあったが、嶋が通年で出場できれば、結果も変わったはず。期待を込めてもう一声とした。
中日の平田良介は開幕直後からグロインペイン症候群による不調で2軍落ち。4月下旬に復帰したが、シーズン打率はワースト3の.248に終わった。それでも4番の器は十分。得点圏打率.353で73打点を叩き出した。状態が悪いなかでも、ここぞの活躍は見事だった。9月には右肩関節唇損傷で離脱し、早々とシーズンを終えたが、来期こそは万全の状態でチームを立て直したい。FA権を取得し、その動向にも注目。
鳥谷敬(阪神)
143試合:打率.236/7本塁打/36打点/13盗塁
春先から不調でも「いつかは調子が上がるはず」と楽観視されていた阪神の鳥谷敬だが、結局スランプから脱することができなかった。ショートの座は明け渡したが、連続試合出場記録の行方もあり、使いどころに困る一面も。金本知憲監督は就任直後から鳥谷に「変われ!」と言い続け、多大な期待を注いできたが、まさかこんなことになるとは……。
キャプテンが攻守誤算でチームに大きなダメージを与えた。来季は36歳。ここが踏ん張りどころだ。
文=落合初春(おちあい・もとはる)