アンダースロー、サイドスロー投手の通算勝利数を見ていこう。
■アンダースロー、サイドスロー投手の通算勝利数ベスト10
1位(歴代7位)
山田久志(阪急)
284勝166敗/654試合/1969年〜1988年
2位(歴代15位)
皆川睦雄(南海)
221勝139敗/759試合/1954年〜1971年
3位(歴代25位)
長谷川良平(広島)
197勝208敗/621試合/1950年〜1963年
4位(歴代26位)
秋山登(大洋)
193勝171敗/639試合/1956年〜1967年
5位タイ(歴代30位タイ)
杉浦忠(南海)
187勝106敗/577試合/1958年〜1970年
5位タイ(歴代30位タイ)
足立光宏(阪急)
187勝153敗/676試合/1959年〜1979年
7位(歴代41位)
高橋直樹(東映→日拓→日本ハム→広島→西武→巨人)
169勝158敗/493試合/1969年〜1986年
8位(歴代59位タイ)
藤村隆男(阪神軍→太陽ロビンス→大阪→広島)
135勝97敗/414試合/1940年〜1957年
9位(歴代64位タイ)
佐々木宏一郎(大洋→近鉄→南海)
132勝152敗/667試合/1962年〜1981年
10位(歴代70位タイ)
大友工司(巨人→近鉄)
130勝57敗/294試合/1950年〜1960年
(カッコ内の順位は全投手での歴代順位、試合は登板試合数、年数は実働期間)
なんといっても284勝を挙げた山田久志がまぶしく光る。黄金時代の阪急のエースとして君臨し、最多勝3回、最優秀防御率2回。それに加えて、現役20年で2ケタ勝利が17回(そのうち15勝以上が9回)という安定感も素晴らしい。長くチームを支え続けた大投手だ。
南海のエース・皆川睦雄は、サイド気味のアンダースローで221勝。1968年には31勝、防御率1.61で両タイトルを獲得。引退後は、阪神、巨人、近鉄といった日本の球団だけでなく、台湾の三商タイガースでもコーチを務め、多くの投手を育てたことでも知られる。
長谷川良平は、広島の球団創設年(1950年)に社会人野球から入団した初代エース。2年目のオフには契約の手違いから他チームへの移籍が取り沙汰されたが、ファンの熱いラブコールに応え残留。結局、広島一筋で現役を終えた。その「男気」は、近年の広島の選手たちに通じるものがある。1955年には30勝を挙げ最多勝に輝く。
牧田は2010年のドラフト2位で入団し、今季が7年目。ここまで248試合に登板し、51勝47敗、25セーブという成績。今季中にも国内FA権、来季オフには海外FA権取得の見込みで、2016年オフには、球団側の複数年提示を断って単年契約の推定年俸1億円で契約を更改している。
WBCなどの国際試合での実績も豊富なため、今オフならポスティングで、近い将来にFA権を行使してメジャー球団への移籍も視野に入れているとのウワサもある……。まだペナントレースも中盤戦で、いささか気の早い話ではあるが、果たして、その去就やいかに!?
(成績は6月27日現在)
文=藤山剣(ふじやま・けん)