ビールが美味しい季節になってきた。各スタジアムでビール半額デーなどが増えるこれからの季節、スタジアムに行かずとも、居酒屋でビール片手に野球談義に花を咲かせるのも楽しい。
そんな居酒屋野球に、もし球界関係者が混ざっていたら、どんなマル秘トークで盛り上がれるのか? そんな夢のような企画が実在する。それが、スマホ向けサービス「部活DO!」が展開する「乾杯! ほろ酔いプロ野球部」の活動だ。
2012年、楽天を戦力外となり、10年ぶりに古巣である中日に戻った山?。かつてを知るメンバーは荒木雅博や森野将彦など、一部のベテラン選手に限られていた。
「だから、荒木が後輩たちにかましよるんですわ。『とんでもねーぞ、あの人は!』『やべーぞ』って。それを聞いた後輩たちもまた、『偉いことになった!』と騒いどるわけですよ(笑)。
でも、中日に復帰して一番嬉しかったのは、俺が以前使っていたロッカーをわざわざ空けてくれたこと。実はそのロッカーは、荒木がずっと使っていたみたいなんです。でも荒木が、『自分が1つズレればいいだけから、山崎さんのロッカーを空けよう』と音頭をとって、俺→荒木→森野の順になるように、わざわざ変えてくれたんですよ。それは嬉しかったですね」
変わらない中日メンバーといえば、レジェンド・山本昌も外すことができない一人だ。かつて、共著本『進化』を出したこともあるこの盟友との知られざるエピソードも明かしてくれた。
「みんな、『山本昌=ラジコン』『ラジコン=山本昌』だと思ってるでしょ。でも、その認識は間違い! あの人をラジコンの道に誘ったのは俺だから。あと、『山本昌はアメリカ留学で良くなった第一号』なんてよく言われるでしょ。それも間違い! アメリカ留学をキッカケに良くなったのは、俺のほうが先だからね。
まぁでも、あの人は、『超』が付くほどの負けず嫌い。野球でもなんでも、コツコツやって極めるタイプ。俺とまったく性格が違うから、仲がいいんです。人間的には、本当に最高です!」
■ライター・プロフィール
オグマナオト/1977年生まれ、福島県出身。広告会社勤務の後、フリーライターに転身。「エキレビ!」、「AllAbout News Dig」では野球関連本やスポーツ漫画の書評などスポーツネタを中心に執筆中。『木田優夫のプロ野球選手迷鑑』(新紀元社)では構成を、『漫画・うんちくプロ野球』(メディアファクトリー新書)では監修とコラム執筆を担当している。近著に『福島のおきて』(泰文堂)。Twitterアカウントは@oguman1977(https://twitter.com/oguman1977)