7月12日現在、打率.352、29本塁打、72打点、19盗塁と史上初の2年連続トリプルスリーに加え、三冠王も狙える驚異的な成績を残しているヤクルトの山田哲人。順当にいけば山田が日本の二塁を守ることになるだろう。
しかし、超人的な守備力を誇り、打率.314、8本塁打と攻守にバランスが取れている菊池涼介(広島)も捨てがたい。周りをあっといわせる菊池のプレーが大会全体の流れを日本に手繰り寄せる可能性もあり、すんなりと二塁は山田と決めていいものだろうか。
山田、菊池両選手とも過去3回のWBCには出場していない。昨年のプレミア12では山田が選ばれ、全試合に3番で出場し26打数8安打、打率.308。三位決定戦のメキシコ戦では2本塁打を放った。代表での実績は山田のほうが上。
では、対外国人投手での成績にちがいはあるのだろうか。プロ入り以降、両選手の対日本人投手、対外国人投手の成績を調べてみた。年度ごとの成績は以下の通りだ(外国人投手にはアジア系の選手も含む)。
まずは、山田からみていこう。
2012年
対日本人 39打数11安打/1本塁打/打率.282
対外国人 5打数0安打0本塁打打率.000
2013年
対日本人 294打数/85安打/3本塁打/打率.289
対外国人 56打数/14安打/0本塁打/打率.250
2014年
対日本人 501打数163安打/26本塁打/打率.325
対外国人 95打数30安打/3本塁打/打率.316
2015年
対日本人 446打数152安打/35本塁打/打率.341
対外国人 111打数31安打/3本塁打/打率.279
2016年(7月12日現在)
対日本人 245打数83安打/20本塁打/打率.339
対外国人 70打数28安打/9本塁打/打率400
通算
対日本人 1525打数494安打/85本塁打/打率.324
対外国人 337打数103安打/15本塁打/打率.306
山田は外国に弱いかもしれないと調べてみたが、日本人、外国人問わず打率3割を残している。
昨季、マイコラス(巨人)に10打数1安打。マシソン(巨人)に8打数1安打と抑えられていたが、今季はマイコラスに2打数1安打、マシソンに5打数2安打と、打数は少ないもののよく打っている。
広島のクリス・ジョンソンに対し、昨季は17打数7安打。今季も14打数5安打。通算で31打数12安打とカモにしている点も見逃せない。山田のバットは外国人相手でも威力を発揮している。