セ・リーグでは大野雄大(中日)が0勝5敗と泥沼状態。開幕投手に抜擢された3月31日の巨人戦で6回6失点と打ち込まれ出ばなをくじかれたか、そこからは試練のマウンドが続く。
4月14日の巨人戦は7回2/3を2失点、4月20日の阪神戦は6回1失点とゲームを作り、最終的にチームは勝利したが大野に勝ちはつかず。3敗を喫した後、調整と気分転換を兼ねてリリーフに回った試合では痛打を浴び負け投手に。背水の陣で臨んだ5月31日のソフトバンク戦でも6回で6失点とKOされてしまった。
中日は、吉見一起も8試合に先発し1勝5敗と苦境に立たされている。チームが浮上するには、左右のエースの蘇生が不可欠だが……。
宮國椋丞(巨人)も0勝5敗と白星が遠い。ここまで先発で4試合、リリーフで5試合に投げているが、先発時はすべて敗戦投手となっている。
黒星のなかには4月27日の広島戦での6回1失点、5月18日のヤクルト戦での7回1失点という好投も含まれているが、両試合とも最終的に0対1で決着とツキにも恵まれていない。
ここ2年はセットアップ中心に30試合以上登板し、防御率2点台で頑張ってきた。勝利の女神が微笑む日は来るのか。
パ・リーグでは石川歩(ロッテ)が0勝5敗と未勝利。WBCでは先発の柱として活躍したが、シーズンに入ってからは、5試合に先発登板し全敗といいところがまったくない。
しかも、打ち込まれるだけでなく、昨季は162回1/3を投げて22個だった与四球が、今季は24回1/3で15個。約7.4回に1個だったのが、1.6回に1個と大幅に悪化しているのだ。
5月30日の阪神戦では、5回途中7失点で降板後、ベンチでタオルを顔に当てたまま固まっていた石川。ルーキーイヤーから3年連続で2ケタ桁勝利を挙げている好投手だけに、復活が待たれる。
(成績は6月1日現在)
文=藤山剣(ふじやま・けん)