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【2016夏の高校野球】《新潟観戦ガイド》有望選手と大会展望&勢力ピラミッド

7月8日〜24日(HARD OFF ECOスタジアム新潟ほか)

V候補が次々敗れた波乱と驚きの春から
強豪がノーシードで予測不可能な夏へ!

☆★☆ 投手編 ☆★☆

●伸びしろ豊富な素材が揃う


 春の県大会で歓喜と辛酸を経験したのが準V左腕の江村伊吹(北越)。3回戦の日本文理戦ではスライダーが冴え3失点完投勝ち。4回戦では昨夏代表の中越を完封。このまま主役に躍り出るかと思われたが、決勝の新潟明訓戦では7点リードの7回から登板し、まさかの8失点でサヨナラ負け。特に走者を背負ってからの投球や決め球の精度に課題を残した。

 もうひとりの注目左腕はバンゴーゼム・ゲレック・高(帝京長岡)。春は4回戦(巻戦)で初完投。昨秋はケガで不出場だったが、馬力は十分。大きなテークバックから力強いストレートを投げ込む。投手としての経験はまだ浅いが、その分、伸びしろは十分に残っている。

 右で注目は松澤寛人(糸魚川)。横手から130キロ台後半のストレートを投げ込む。制球もよく、春4回戦では優勝した新潟明訓を相手に0対1で惜敗も好投を見せ、評価を上げた。

 また、昨秋の県大会で中越と新潟明訓を破り4強の立役者となった廣瀬生成(五泉)は3月上旬の肋骨骨折から復帰。春の準々決勝では長岡大手に1対2で逆転負けも、タテ横2種類のスライダー、スプリットのほか、冬場の体重増で秋にはなかったストレートの質の高さを見せた。いずれもすぐに「プロ入り」という実力ではないが、大学など上のカテゴリーでの成長が楽しみな投手である。

 なお、1年生ながら注目を集めるのがシニア時代に142キロを計測した鈴木裕太、そして昨夏全中4強左腕の新谷晴(ともに日本文理)。投手事情が苦しい中、夏デビューの可能性は高い。


▲バンゴーゼム・ゲレック・高(帝京長岡)

☆★☆ 打者編 ☆★☆

●右のパワーヒッターに注目


 注目の好左腕が並ぶ夏、カギを握る右打者に強打の注目選手がそろった。

 その筆頭は西野護(村上桜ヶ丘)。4番打者で出場した昨夏の準々決勝で左ヒザに大ケガをし、手術を余儀なくされた。復帰した春は2回戦敗退も、右方向にも強い当たりを飛ばし復調を印象付けた。パンチ力はずば抜けており、同校を聖地へ導く爆発力は十分に備えている。

 春に2本塁打で注目を集めたのが小杉瑞樹(北越)。3回戦の日本文理戦、決勝の新潟明訓戦、いずれも初回に左翼越えを放ち、打線に火をつけた、特に走者を置いた際の勝負強さが際立っている。

 秋葉悠(新潟明訓)は1年夏から公式戦出場経験があり、思い切りのいい打撃が持ち味。春の決勝戦では大逆転劇の口火を切る本塁打を左翼席に叩き込んだ。

 投手の欄に登場したバンゴーゼムは打者としても注目。珍しい左投右打で一発長打のあるパワーヒッターでもある。

 左打者では2年生の川村啓真、3年生の荒木陵太(ともに日本文理)の2人のパンチ力が抜きん出ている。ともに1年時から試合に使われ、経験は豊富だ。春は江村(北越)に抑え込まれたため、夏のリベンジを誓っている。

 名畑陽呂(開志学園)は広角に打ち分ける好打者で肩も強い。リードされてもあきらめない“逆転の開志”を牽引するリードオフマンである。


▲西野護(村上桜ヶ丘)

☆★☆ 大会展望 ☆★☆

●日本文理が春3回戦負けで大混戦


 昨秋王者で投打とも地力に勝る日本文理が本命も、春は21年ぶりの3回戦負け。主戦の藤塚光二郎が右肩痛で投手陣に不安要素がある。その日本文理を春は投打に圧倒した北越、そして秋の準Vで打線に力がある村上桜ヶ丘が優勝候補に挙がる。6年ぶりに春を制した新潟明訓、春4強の長岡大手、投打に注目のバンゴーゼム擁する帝京長岡、好投手・廣瀬の成長が著しい五泉が続く。特に北支部はノーシードの強豪が多く、組み合わせ次第で序盤から波乱も。

地区勢力ピラミッド

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