シーズン前半の重要なターニング・ポイントとしてすっかり定着しているセ・パ交流戦。その詳細がNPBより発表された。
5月30日(火)に行われる日本ハム対DeNA(札幌ドーム)、楽天対巨人(Koboパーク宮城)、西武対広島(メットライフドーム)、ロッテ対阪神(ZOZOマリンスタジアム)、オリックス対ヤクルト(京セラドーム大阪)、ソフトバンク対中日(福岡ヤフオク! ドーム)の6試合を皮切りに、6月18日(日)までの約3週間の日程で、全108試合が予定されている。
協賛企業は、交流戦が始まった2005年から今年まで13年に渡って継続している日本生命。
同社は公式サイトで「(前略)今年も『日本生命セ・パ交流戦』への協賛を通じて、全国の皆様に勇気と感動をお届けできるよう努めてまいります」とコメントを出している。
その日本生命からは賞金が提供される。昨年同様に、セ・パどちらか勝ち越したリーグ内の順位によって、1位に1000万円、2位に500万円、3位に400万円、4位に300万円、5位に200万円、6位に100万円という賞金が設定されている。
たとえば、パ・リーグが勝ち越せば、パ・リーグの6球団にのみ賞金獲得の権利が発生し、そのなかの順位により金額が決まるという仕組みだ。さらに、それとは別に、12球団の中で最高勝率を記録したチームには500万円が贈られる。
また選手の表彰もあり、勝ち越したリーグの勝率1位球団のなかから選出されたMVP選手に200万円が贈られ、また、セ・パ両リーグの中から1選手ずつに日本生命賞として100万円がそれぞれ用意されている。
昨年のMVPは、交流戦15試合で打率.415、5本塁打、6盗塁の大暴れを見せた城所龍磨(ソフトバンク)が獲得した。
なお、過去の交流戦を振り返ってみると、2005年からの昨年までの12年間で、なんとパ・リーグが勝ち越したのが実に11回。完全に「パ高セ低」という状況となっている。
ちなみに、この12年間で行われた日本シリーズでは、パ・リーグの優勝9回に対してセ・リーグが3回とこちらもパ・リーグ優位。
ただ、これがオールスターゲームになると、同期間での年単位の勝ち越し回数は、セ・リーグが7回、パ・リーグが1回、タイが4回と、セが圧倒している。毎年、交流戦のあとにオールスターゲームが行われるので、「ここでリベンジしてやろう」という気持ちがセ・リーグの選手たちに充満しているのか。
いずれにしても、パ・リーグのチームの主催試合のみDH制が採用されることもあって、通常のリーグ内での試合とはまた違った趣があるのが交流戦。今年も熱い戦いを楽しみにしたい。
文=藤山剣(ふじやま・けん)