昨季に続く連覇を狙ったシーズンだったが、投打とも主力のケガに泣かされて思うような戦いができずじまい。そんななか、山田哲人が2年連続トリプルスリーを達成して気を吐いた。
孤軍奮闘を地で行った山田だが、それでもチームはAクラス入りの可能性を見せただけに、チーム・コンディション次第で上を目指せることが証明されたという見方もできる。「今季を反面教師に」を来季のテーマにしてほしい。
まず投手陣だが、故障禍とはいえ規定投球回を達成したのが小川泰弘だけというのは寂しい限り。ケガ明けの選手の奮起に期待するとしても、今年のドラフトで将来のエース候補を確保しておきたい。
野手陣では34歳にして衰えが見え始めた、畠山和洋の後任も準備すべきときが来た。現有の若手野手には代わりを務められる選手がいなさそうなので、ぜひここでスラッガー候補の獲得を。
将来のエース候補という面で、是が非でもほしいのは田中正義(創価大)だろう。田中自身もケガがちなのは気になるが、間違いなく投手陣の軸になれる。健康面を考慮するなら、大きな故障歴のない柳裕也(明治大)を推す。
ポスト畠山としては、内野手なら大学日本代表の4番を務めた大山悠輔(白鴎大=写真)、外野手なら上西主起(日本生命)がその候補。上西は打撃における器用さはないが、肩はプロでもトップレベルなので、守備面で即戦力として考えられる。
文=森田真悟(もりた・しんご)