■中日
ビシエド
打率.429/2本塁打/11打点
今季が3年目となるビシエド。オープン戦での打率は2016年.241、2017年が.178だったが、今季は.429と絶好調。これがシーズンにどう反映されるか。ゲレーロが巨人に移籍して、ビシエドにかかる責任がより重くなるだけに、開幕後の動きに注目したい。
■オリックス
ロメロ
打率.367/1本塁打/6打点
故障がちだった昨季でも103試合の出場で26本塁打。ロメロの浮沈とチームの勢いがリンクしているようなところもあったので、まずは試合に出続けられるか。オープン戦の勢いをキープしてシーズンに入りたい。
■広島
鈴木誠也
打率.344/3本塁打/6打点
昨季は足首の骨折でシーズン終盤を棒に振った鈴木誠也。しかし、オープン戦の動きを見る限り、その影響は皆無。それどころか、さらにパワーアップした感すらある。鈴木が4番でフルシーズン活躍できれば、広島のリーグ3連覇が見えてくる。
■ヤクルト
青木宣親
打率.290/0本塁打/2打点
7年ぶりのNPBでのプレーとなる青木宣親が4番に座るヤクルト。キャンプ合流が2月7日と遅れたにもかかわらず、打率.290とそれなりの結果を出すあたりはさすが。6年の空白があったので、対戦する投手のデータやイメージを実戦でのなかで徐々に固めていければ、メジャー移籍前に近い成績が残せるはずだ。
■日本ハム
中田翔
打率.273/3本塁打/6打点
昨季はWBCに参加した影響が尾を引いたか、キャリアワーストの打率.216に終わった中田翔。チームも5位に低迷した。その屈辱を晴らすべく臨んだオープン戦の成績はまずまず。ただ、得点圏打率が.200とイマイチだったので、あとは勝負強さが戻ってくれば。心機一転、今季からはキャプテンマークをつけてグラウンドに立つ。
■ソフトバンク
内川聖一
打率.250/2本塁打/5打点
オープン戦序盤は当たりが出ずに心配された内川聖一。しかし、試合を重ねるごとに調子を上げ、ラスト3試合では10打数4安打ときっちり開幕に合わせてきた。2000安打へあと25安打。視界良好だ。
■楽天
ウィーラー
打率.239/0本塁打/10打点
ウィーラー、アマダー、ペゲーロの外国人選手20発トリオが打線を牽引する楽天。その中核を担うウィーラーは、オープン戦ではまずまずの結果を出した。一発は出ていないが、二塁打は4本と長打は放っており、打点も10。心配なさそうだ。
■DeNA
ロペス
打率.208/2本塁打/7打点
昨季のオープン戦は打率.143と低調だったが、シーズンでは最多安打と打点王のタイトルを獲得したロペス。それを考えれば、これぐらい動けていれば問題ないだろう。
■巨人
ゲレーロ
打率.200/5本塁打/7打点
昨季は長打力不足もあってCS進出を逃した巨人。ホームランキングのゲレーロに対するチームの期待は大きい。オープン戦では15試合で5本塁打とまずまず。昨季のオープン戦も17試合で打率.200、3本塁打と今季と似た成績だった。
■阪神
ロサリオ
打率.143/1本塁打/4打点
各球団の4番のなかで、もっとも懸念されるのがロサリオだ。キャンプから紅白戦、練習試合にかけてはこれ以上ないパフォーマンスを披露し、「大当たりの助っ人だ!」と多くの解説者が絶賛していた。ところが、オープン戦が始まってからバットは湿ったままで、最後の5打席では4三振を喫している。阪神に限らず、外国人選手が評判倒れに終わったケースは枚挙にいとまがない。そうならないことを願いたいが……。
■西武
山川穂高
打率.136/2本塁打/7打点
昨季はシーズン途中からポジションを確保し、23本塁打とブレイク。飛躍が期待される今季だが、オープン戦は30打席連続ノーヒットなど大不振。ラスト3試合はいずれも打点を挙げるなど復調ムードは感じられたが、シーズンが始まってギアを上げていけるか。
■ロッテ
井上晴哉
打率.200/1本塁打/9打点
14試合で9打点とポイントゲッターとしての務めを果たしたが、打率は.200と物足りなかった。スラッガー候補と呼ばれて早5年目。今季こそ奮起して、期待に応えたいが……。また、昨季のロッテは貧打に泣いたが、オープン戦で好調だった鈴木大地や荻野貴司らとのつながりがうまくいけば好転する可能性はある。
文=藤山剣(ふじやま・けん)