≪主なスタメン≫
(遊)田中広輔
打率.308/1本塁打/7打点/2盗塁
(二)菊池涼介
打率.352/4本塁打/19打点/1盗塁
(中)丸佳浩
打率.328/6本塁打/25打点/4盗塁
(一)新井貴浩
打率.321/1本塁打/23打点/0盗塁
(左)エルドレッド
打率.364/10本塁打/21打点/1盗塁
(右)鈴木誠也
打率.269/3本塁打/17打点/3盗塁
(三)安部友裕
打率.229/1本塁打/5打点/0盗塁
(捕)會澤翼
打率.240/2本塁打/5打点/0盗塁
1〜5番まで打率3割台。ここに故障離脱中のルナが復帰すれば、とんでもない打線になるだろう。
歴史を振り返れば、カープの好調時にはいつも超強力打線があった。今季のカープナインが目指したい歴代最強打線を探ってみよう。
(二)大下剛史[盗塁王]
打率.270/3本塁打/19打点/44盗塁
(遊)三村敏之
打率.281/10本塁打/42打点/3盗塁
(一)ホプキンス
打率.256/33本塁打/91打点/1盗塁
(中)山本浩二[MVP、首位打者]
打率.319/30本塁打/84打点/24盗塁
(三)衣笠祥雄
打率.276/21本塁打/71打点/18盗塁
(右)シェーン
打率.281/13本塁打/56打点/1盗塁
(左)水谷実雄
打率.285/13本塁打/37打点/5盗塁
(捕)水沼四郎
打率.208/1本塁打/19打点/11盗塁
帽子、ヘルメットを「赤」に変え、球団初のリーグ優勝を果たした初代・赤ヘル打線がこれだ。2番・三村のパンチ力は今年の菊池を思い起こさせる。山本浩二、衣笠ともに中軸ながら機動力も発揮。下位打線も一発を秘め、休まるところのないラインナップとなっている。
(遊)高橋慶彦
打率.289/5本塁打/31打点/14盗塁
(三)衣笠祥雄
打率.271/30本塁打/72打点/7盗塁
(右)ライトル[最多安打]
打率.318/33本塁打/100打点/0盗塁
(中)山本浩二[本塁打王、打点王]
打率.330/43本塁打/103打点/5盗塁
(一)水谷実雄
打率.337/23本塁打/82打点/1盗塁
(左)ガードナー
打率.281/26本塁打/77打点/10盗塁
(二)三村敏之
打率.227/7本塁打/26打点/1盗塁
(捕)道原裕幸
打率.286/1本塁打/15打点/0盗塁
優勝した1980年もさることながら、打線の重厚さならば、翌1981年の終盤に採用された衣笠2番がイチ推し。巨人と6ゲーム差の2位に終わったが、チーム打率.274、181本塁打はともにリーグトップ。
しかし、1981年の穴は機動力。前年はリーグ2位の108盗塁をマークしたが、この年は54盗塁(リーグ6位)と半減。
カープの全6回の優勝を振り返り、機動力をベースに検証すると、6回中5回が3ケタ盗塁を記録。いずれもリーグ1〜2位で、ただ打線が重厚なだけではなく、足を生かしたシーズンに優勝を手にしているともいえるだろう。
1975年 124盗塁(リーグ1位)
1979年 143盗塁(リーグ1位)
1980年 108盗塁(リーグ2位)
1984年 140盗塁(リーグ1位)
1986年 134盗塁(リーグ2位)
1991年 92盗塁(リーグ2位)
今年のカープは29試合終了時点で18盗塁はリーグ1位。単純計算ではシーズン90盗塁弱。もうひと声ほしいところだ。
(右)緒方孝市[盗塁王]
打率.279/23本塁打/71打点/50盗塁
(二)正田耕三
打率.235/2本塁打/35打点/4盗塁
(遊)野村謙二郎
打率.292/12本塁打/68打点/8盗塁
(三)江藤智
打率.314/32本塁打/79打点/8盗塁
(中)前田智徳
打率.313/19本塁打/65打点/0盗塁
(一)ロペス[打点王]
打率.312/25本塁打/109打点/2盗塁
(左)金本知憲
打率.300/27本塁打/72打点/18盗塁
(捕)西山秀二
打率.314/3本塁打/41打点/4盗塁
カープ史上最強だったのではないかと名高いのが、1996年のビッグレッドマシン打線。本来、伝説となるべき打線だったが、残念なのは、巨人に最大11.5ゲーム差をひっくり返される「メークドラマ」を喫し、結局3位に沈んでしまったことだ。
とはいえ、フルメンバーでこのド迫力。金本が7番とは信じられない厚みだ。チームの盗塁数もリーグトップの115個だった。
そして注目すべきは西山の打率。守備偏重のカープ捕手陣において、この西山の打率.314は規定打席に到達したカープの捕手の中で歴代トップ。會澤、石原のバット次第ではこの年を上回るビッグレッドマシン打線が構築できるかも知れない!
今年のカープ打線はこれらの最強打線に肩を並べることができるのか、カープファンの期待は高まる一方だ。
文=落合初春(おちあい・もとはる)