中学、高校、プロ・・・すべての野球ファンのための情報サイト
昨季は夏を過ぎたあたりから投手陣が軒並み足踏み状態に陥った。武田翔太、千賀滉大、東浜巨ら経験の浅い若手先発陣が夏を境に成績を落とし、中継ぎ陣もアップアップ。さらに、サファテがマウンドで転んだりと散々な目に。
一方、今季はフルで先発ローテーションを守っているのは東浜とバンデンハークだけ。ただ、WBC疲れの武田と千賀は心配とはいえ、石川柊太、松本裕樹とまだまだ元気いっぱいの若手がいる。
そして、危なっかしい投球が多いが、なんだかんだで中田賢一も頼りになる。和田毅も秋には復帰と報道された。
このように昨季よりも先発陣の層は厚い感があるのだが、問題は中継ぎだ。
調子がいいからとどんどん起用し、大事なところで打たれてしまった昨季の岩嵜翔やスアレスの二の舞にならぬよう、嘉弥真新也やモイネロの使い過ぎには要注意だ。
また、個人的には「攝津正と寺原隼人を勝ち負け関係なくロングリリーフで使えば、投手の無駄遣いが減るのになぁ」と考えている。
昨季は日本ハムに猛追されながらも、内心は「最後は勝つんじゃないか」と思っていたところ、柳田悠岐が骨折。
柳田が抜けた穴が思った以上に大きく、9月に迎えた日本ハムとの大一番で連敗を喫した要因になってしまった。
柳田のケガを考えると死球が多いことも心配だが、果敢にヘッドスライディングをしたり、打球に飛び込んだりと大胆な走塁や守備や走塁を見せる柳田を目にするたびに「ギータよ、無理をするな」と叫びたくなる。
もちろん最大のパフォーマンスを発揮するのが柳田の魅力なのはわかっているのだが、「ケガだけはしないでね」、と親戚のおじさんみたいな気持ちになってしまうのだ……。
昨季は日本ハム以外の4球団には勝ち越したものの、日本ハム戦は9勝15敗と負け越し。後半戦の直接対決は4勝7敗と負け越してしまった。
単純に後半戦の直接対決の成績が逆だったらソフトバンクが優勝していただけに、負け越したのは痛すぎた。
今季もここまで楽天以外の4球団に勝ち越しているものの、楽天には5勝8敗と黒星が先行。楽天との直接対決は12試合を残している。どことなく、去年のV脱と状況が似ているのが気になる……。
7、8月は仙台で楽天との3連戦が2度、9月は福岡で3連戦が2度。この日程が吉と出るか、凶と出るか。まずは7月25日からの3連戦が目下の決戦だが、勝負どころはまだ先と思われるので、ローテーションや打順をいじりすぎることなく「普段着野球」で仙台に乗り込んでほしい。
昨年の秋、筆者は「今年のプロ野球は休みだったね」とウソぶいていたが、今年こそ10月まで毎日ワクワクする戦いを見せてほしい。頼むよ、ホークス。
文＝溝手孝司（みぞて・たかし）
札幌在住ながらホークスファン歴40年。今年のオールスターは内川、デスパイネ、それからファームも曽根と3試合連続でソフトバンク選手がＭＶＰに！この勢いで秋まで続けよ！！
