週刊野球太郎
中学、高校、プロ・・・すべての野球ファンのための情報サイト

地方大会から要チェックや!【2010年代夏の最強甲子園常連校】はここだ!

 今週末の6月20日(土)から、沖縄と南北海道の函館支部で、夏の大会がスタート。他地区は7月4日(土)から11日(土)にかけて順次開幕していく。また、先日、神奈川大会の抽選会があったように、東東京、西東京は6月20日(土)、大阪は6月26日(金)、愛知は6月27日(土)と、各地で抽選会が行われる予定だ。

 まさにすぐそこに迫っている夏の高校野球の「近年における最強校はどこか」を総まとめするコーナーの第3回目をお送りしよう。

 これまでは、
【2010年代夏の最強校】…大阪桐蔭、八戸学院光星(光星学院)
【2010年代夏の最強地区】…大阪、青森、群馬、沖縄、西東京、神奈川

 と、少し強引な面もありながらも、最強校を決めてきた。3回目は地方大会にも目を向けた分析をしてみたい。

聖光学院、作新学院、明徳義塾、鳴門は今年も帰ってくるか


 これまでは「甲子園での戦績」に絞って、最強校を紹介した。しかし、いまさら説明は不要だろうが、甲子園にやってくるためには、それぞれの地方大会を勝ち抜かなくてはならない。この2010年代の5年における49地区代表校の移り変わりを調べた。甲子園出場回数が多い順番に並べると、以下のようになる。


 4回以上甲子園に出場している4校はすべて【2010年代夏の最強校】ランキングにランクインしている。さらに5年連続で出場している聖光学院と明徳義塾は、毎年必ず甲子園で1勝している。これがどれだけ稀な記録であるかというと、49地区の代表校が「5年連続で勝っている」というのは、福島と高知のほかは、大阪と青森しかない。近年の甲子園常連校は、毎年全国で戦える力を備えていないと、そう簡単に甲子園連続出場は成し遂げられない、ということだろう。

 聖光学院、明徳義塾、作新学院、鳴門の4校は勝手ながらも、【2010年代夏の最強甲子園常連校】と名づけたい。

元【夏の最強校&常連校】智辯和歌山のいま


 2010年代は3度、夏の甲子園に出場した智辯和歌山。上記の通り、2005年から2012年まで8年連続出場を遂げたものの、ここ2年は地方大会で敗戦。昨年は、ただ負けただけではなく、過去、20回戦い、負けたことがなかった和歌山大会決勝戦で敗退というダブルショックを味わってしまった。

 甲子園での成績を振り返ると、1997年、2000年に優勝、2002年に準優勝、1999年、2006年はベスト4と、1990年代や2000年代でポイントを計算したら、【最強校】の一角を担うのではないか、と推測される素晴らしい成績を残している。しかし、2006年以降は好成績よりも、甲子園初戦敗退の文字が多くなってしまった。

 智辯和歌山といえば、「高校時代は活躍したが、プロで大成する選手がいない」というジンクスがある。ところが最近は、岡田俊哉(中日)と西川遥輝(日本ハム)がチームの主力に成長。特に、西川は盗塁王のタイトルを獲得した。

▲智辯和歌山時代の西川遥輝

 なかなか、智辯和歌山のOBも活躍して、現役の高校児たちも活躍する……というようにはいかないようだ。


 今回は【2010年代夏の最強甲子園常連校】を決め、元常連校でもあり、最強校でもあった智辯和歌山の戦績を振り返った。これから始まる地方大会において、これらの高校がきっちり勝ち切ってこられるか、ぜひ注目してほしい。

 また、余談だが、これまでの分析で判明したコネタを少し紹介していきたい。

 霞ヶ浦が茨城大会決勝で勝てず、夏の甲子園に一度も出場できていないことは高校野球ファンの中では有名になってきた話だ。ちなみに、2010年代の5年間では4度決勝で負けている。同じく、4度決勝で負けている高校がもう1つある、それは高知だ。しかも、ここ4年連続で負けている。いつ明徳義塾の壁を打ち破ることになるのだろうか。

 そんな高知大会決勝で5年前に明徳義塾と戦ったのは高知商。ここ5年で決勝に進んだのは3校しかない寡占状態の高知だが、実は2005年以降の10年間としても、この3校しか決勝戦を戦っていない。4校目はいつまで遡るのか、というと、2000年の土佐まで出てこないのである。

 そこで注目したいのが、今年の春季大会で高知商と明徳義塾に勝ち、優勝した高知中央。今夏の高知大会でも上位陣の牙城を崩せるのだろうか。ぜひ、高知大会の結果を気にしてほしい。

 決勝敗退回数が続いて多いのは広島新庄で、2010年代に3度も負けを味わっている。瀬戸内・山岡泰輔(現東京ガス)と広島新庄・田口麗斗(現巨人)の延長15回引き分けは記憶に新しい。

 反対に、智辯和歌山のように決勝戦に強いのは開星だ。旧校名の松江第一から開星に変わった後の1996年に1度に負けているものの、それ以降は8連勝中だ。

 最後のコネタは山口大会の話。寡占化された高知とは反対に、ここ5年ですべて決勝進出校が異なっている、というのも珍しい。今年は、センバツにも出場した宇部鴻城が県内ではワンランク上のレベルにあるので、途切れてしまう可能性が高そうだが……。実際にはどうなるのだろうか、地方大会の行方をぜひ追ってほしい。

(文=編集部)

記事タグ
この記事が気に入ったら
お願いします
本誌情報
雑誌最新刊 野球太郎No.32 2019ドラフト直前大特集号 好評発売中
おすすめ特集
2019ドラフト指名選手一覧
2019ドラフト特集
野球太郎ストーリーズ
野球の楽しみ方が変わる!雑誌「野球太郎」の情報サイト
週刊野球太郎会員の方はコチラ
ドコモ・ソフトバンク
ご利用の方
KDDI・auスマートパス
ご利用の方