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今宮健太が「守りやすい投手」に挙げた大隣憲司がロッテにテスト合格! 左腕不足のチームを救えるか

今宮健太が「守りやすい投手」に挙げた大隣憲司がロッテにテスト合格! 左腕不足のチームを救えるか

 昨季終了後にソフトバンクを戦力外となり、合同トライアウトを受けるなど、現役続行の意思を示していた大隣憲司が、テスト生として参加していたロッテのキャンプで合格を勝ち取った。

 2月12日の紅白戦で、1回を投げて2安打1失点という結果だったが、井口資仁監督を始め首脳陣はボールそのものの力を評価したようだ。

難病を克服した苦労人


 大隣は2008年11勝、2012年12勝と、ソフトバンク時代に2度の2ケタ勝利を記録。難病の黄色靭帯骨化症やヒジの痛みなどもあり、安定して活躍はできていないが、左腕から繰り出すストレート、スライダー、チェンジアップ、フォークを駆使し、侍ジャパンに選ばれたこともある実力者だ。

 ここ2年、1軍では1試合ずつしか投げておらず、ファームでも2016年が20試合で防御率4.34、2017年が22試合で防御率5.20と、いまひとつ。33歳という年齢からも、全盛期の球威は望めないかもしれないが、制球力を含めた投球術は健在なはず。

 ソフトバンク不動の遊撃手・今宮健太は、書籍『二遊間の極意』(廣済堂出版刊、立浪和義著)での元中日・立浪氏との対談のなかで、「守りやすいピッチャーはいる?」と問われ、「ソフトバンクだと大隣さんが守りやすいです。コントロールがいいので」とその名前を挙げているほどだ。

左腕不足のロッテを救う!?


 昨季は最下位に沈んだロッテ。投手の勝利数トップは二木康太の7勝(9敗)だったが、大隣と同じ左腕に限ればチェン・グァンユウの3勝が最多。ほかに勝利を記録している左腕はセットアッパーの松永昂大だけ(1勝)という、かなり厳しい状況だ。

 昨秋のドラフトで、山本大貴(3位、三菱自動車岡崎)、永野将司(6位、Honda)と2人の社会人左腕を取り、新助っ人として3Aで9勝のオルモスが加わるとはいえ、どこまで戦力になるかは未知数。深刻な左不足は変わらない。今季、ベテラン・大隣の力が必要となる場面が必ずくるだろう。


文=藤山剣(ふじやま・けん)

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