<今週の観戦ポイント>CS争いは本当に大詰め、そして楽天初優勝を決める日はいつか?
【徹底解説】今週のCS争奪戦―生き残るのはこの球団―
【激闘を振り返る!先週の試合をダイジェストで紹介!!】(2013.09.18〜09.23)
<セ・リーグ編>
ひと足はやくCS出場を決定していた巨人が、2年連続でリーグ優勝を決めた。22日のデーゲームで阪神がヤクルトに敗れたため、ナイターの広島戦の試合開始直後に優勝が決定するという“珍事”が起きたが、その試合も2-1でキッチリ勝利。CS出場を懸けて必死で戦う下位チームを尻目に、優勝決定翌日の試合も4-3で勝つなど、やはり巨人の強さが目立ったシーズンであった。
その巨人に13ゲーム差(優勝決定時)をつけられて優勝を逃した2位・阪神は、23日のヤクルト戦に勝利し、3年ぶり4度目のCS出場を決めた。しかしながら、2位通過は確定しておらず、シーズン終盤まで油断はできない状況だ。
その阪神を追いかける広島は、着実にCS出場に近づいている。17日からの阪神と巨人との6戦を3勝3敗の五分で乗り切り、CSクリンチナンバーは4まで減った(23日現在)。これは上位チームから白星を奪ったこと、ライバルの中日とDeNAが失速したことが大きな要因だろう。
DeNAは17日からの6連戦を2勝4敗と負け越し、中日は17日からの地元・ナゴヤドームでの巨人3連戦を1勝2敗で負け越すなど、両チームともピリッとせず、自力でのCS出場の可能性が消えてしまった。
▲3位が基準のセ・リーグ順位表(23日現在)
<パ・リーグ編>
混沌としているパ・リーグのCS争いで、一番乗りを決めたのは、ここ6試合を5勝1敗で乗り切った楽天だ。17日からのソフトバンク3連戦を2勝1敗、21日からの日本ハム3連戦を3タテと、首位に立つチームにふさわしい強さをみせ、2009(平成21)年以来となる2度目のCS進出を決めた。さらに23日の試合で2位・ロッテが敗れたため、マジックは3まで減り、いよいよ球団創設初優勝が目前となった。
その楽天を追いかけるロッテとソフトバンクは熾烈な戦いを続けている。21日からの直接対決3連戦では、さながら“CS前哨戦”という雰囲気のなかでロッテが2勝1敗で勝ち越した。
しかし、ポイントはソフトバンクが連敗して迎えた第3戦。3タテは何としても避けたかったこの試合で、秋山監督はなんとルーキー・東浜巨を先発に指名。プロ入り初勝利を飾ると同時に、チームにとっても大きな勝利をもたらした。これで両チームともに23日試合終了の段階でCSクリンチナンバーは8で並ぶなど、どちらが2位通過するかは、最後の最後までもつれそうだ。
一方、CS出場の可能性がある西武も、ギリギリの戦いを続けている。17日からの合計6戦を4勝2敗でクリア。ただしオリックスと日本ハムとの試合だったので上位チームとの差はそれほど縮まらなかった。やはり今後は、上位チームとの直接対決の結果が重要になってくるだろう。
▲3位が基準のパ・リーグ順位表(23日現在)
【見逃したら後悔必至!今週の注目カードはこれだ!!】(2013.09.24〜09.30)
第3位・ソフトバンクvsオリックス、vs西武、vs楽天(24日〜26日、28日、29日/ヤフオクドーム)
千葉での直接対決に負け越したものの、依然3位をキープするソフトバンク。24日〜26日はオリックス3連戦、28日は西武戦、29日は楽天戦の5戦はレギュラーシーズン最後の地元開催となる。地元のアドバンテージを得て、この5試合でCS出場を確定させたいところだ。
第2位・中日vs広島(24日〜26日/ナゴヤドーム)
巨人の胴上げを目の前で見てしまった広島だが、ここは切り替えてCS出場に向かって突き進む。眼下の敵・中日との3連戦は“本当に最後の”CS争い天王山といえるだろう。中日が苦手としている広島・前田健太は21日の巨人戦で発熱をおして登板。体調が回復すれば中4日で26日の試合に先発する可能性があるというが、さてどうなるか…。
第1位・西武vs楽天、ロッテvs楽天(24日〜26日/西武ドーム、27日/QVCマリン)
楽天、悲願の初優勝が懸かったこのシリーズ。22日にCS出場を確定させた際に星野監督は「CS決定? 何レベルの低いこと言ってんの?」と言い放ったが、日本ハムを3タテして北海道から勢いよく乗り込む、この関東シリーズで“決める”可能性は高い。しかしながらCS出場の可能性がある西武も、おめおめと負けるわけにはいかないだろう。
そして気になるのは開幕22連勝中の田中将大の登板日。予定では27日のロッテ戦が有力視されているが、楽天はその前に優勝を決めるか? それとも田中が先発して決めるか? 要注目の関東シリーズだ。
■ライター・プロフィール
鈴木雷人(すずき・らいと)…会社勤めの傍ら、大好きな野球を中心とした雑食系物書きとして活動中。“ファン目線を大切に”をモットーに、プロアマ問わず野球を追いかけている。Twitterは@suzukiwrite。
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