【長崎・投手編】ドラフト関連度C
左右ともに上質の投手揃う
左腕では春の長崎で優勝投手となり、春の九州4強投手となった木下愛(佐世保実)。169センチ62キロと小柄ながら、指先で強く弾かれたストレートがキレる。また、そのストレートと同じ軌道で打者に向かってくるスライダーも素晴らしい。
135キロ前後を叩くストレートで、容赦ない内角攻めを繰り広げるのが、浅田拓哉(鹿町工)だ。よくしなる左腕から放たれる力強い球質で、スライダーのキレも高水準。春の県大会では延長13回を1人で投げ抜くスタミナも見せ、一冬を越えて成長を遂げた。
制球力が目を見張る森内麟太郎(長崎商)も、コーナーワークを駆使して抜群の安定感を見せる。カーブ、スライダーといった変化球をコースいっぱいにコントロールし、テンポよくストライクを先行させる投球には爽快感がある。
中尾太一(瓊浦)は内角へのストレートと落差十分のカーブで緩急自在の投球が魅力だ。
右腕もなかなかのタレント揃い。実績ならセンバツ出場の大野拓麻(創成館)。自慢のストレートが140キロをコンスタントに超えてくれば、スライダー、フォークといった切れ味十分のタテ変化がさらに生きてくる。
素材なら183センチ75キロという右腕投手としての理想的な体型・エンジンを持つ谷川文仁(長崎日大)。本格派の谷川は高回転のストレートが135キロを超え、決め球のスライダーも鋭い。奪三振能力が非常に高い投手だ。
1年時から名門のエースを張る本田勝也(海星)も負けてはいない。豊富な実戦経験を武器に140キロで押す力の投球を、この夏は見てみたい。
また、秋以降に無安打無得点を達成している松本裕次、松竹翔太(ともに鎮西学院)、本村知也(波佐見)の台頭にも期待したい。
【注目選手】木下愛(佐世保実)