さぁ、高校野球の時間だ!日本を熱狂に巻き込む甲子園がもうすぐ開幕!その前に、都市対抗や日米プロ野球の結果の確認を。
『今週の野球みどころランキング』は、8月1週目に注目度の高まっている野球関連の話題について紹介していきます。
今後の簡単な野球界のスケジュールは最後にまとめていますので、重要事項はチェックしてください!
東京六大学野球秋季リーグ日程発表ほか
―――大学野球
東京六大学リーグが秋季リーグの日程を8月1日に発表した。
開幕日は9月13日で、開幕カードは春季優勝の慶應義塾大と76連敗中の東京大が対戦し、春季2位の早稲田大と春季5位の法政大が対戦する2カード。この2試合を皮切りに最終週の早慶戦(11月1日、2日)まで熱戦を繰り広げる。
また、慶應義塾大は秋季リーグの監督代行に、前土佐高監督の高多倫正氏の就任を発表。春季リーグは江藤省三前監督が監督代行を務め、6季ぶり34度目の優勝を果たした。竹内秀夫監督は既に退院をしているが、大事を取り秋季リーグ戦も病気療養に専念する。
今春の全日本大学野球選手権で優勝した東海大は8月1日、港区のグランドプリンスホテル新高輪で優勝祝賀会を開催。横井人輝監督は「甲子園も楽しみ」と東海大系列4校(東海大四高、東海大甲府高、東海大望洋高、東海大相模高)が出場する夏の甲子園にも“東海大旋風”を期待した。
ヤクルト若手野手の躍動で巻き返しへ、巨人・阿部は王、長嶋に続く記録達成!
―――NPB
セ・リーグ最下位に沈むヤクルトが若手野手の躍動で巻き返しを図っている。
プロ2年目の23歳・谷内亮太が、7月31日の阪神戦でエース・能見篤史から3安打含む4安打を記録すると、翌8月1日の中日戦では好守を見せた。
また1番を打つ山田哲人は、2日の中日戦で先頭打者本塁打。3番を打つ川端慎吾もリーグの打率十傑に入る好調をキープ。
さらに、この若手内野手の3人の活躍に奮起したかのように、入団12年目、野手転向5年目の雄平も、同じ試合でプロ初の満塁本塁打を放つなど大きな活躍を見せた。
巨人の阿部慎之助は、2日の広島戦で、左翼席に飛び込む勝ち越しの10号2ラン本塁打。これでエース・内海哲也に2勝目をプレゼントするだけでなく、自身が「新人時代から続く14年連続2ケタ本塁打」を達成。これは王貞治氏、長嶋茂雄氏に続き、原辰徳監督と並ぶ歴代3位タイの記録となった。
キューバ代表の主砲も務めるデスパイネ(ロッテ)は1日に来日初本塁打。京セラドームの左翼席最上段に運ぶ特大の一発だった。また3日には第2号も放つなど、徐々に日本の野球に対応し、その実力を見せ始めている。
和田がついにメジャー初勝利、レッドソックスとアスレチックスで大型トレード
―――MLB
7月28日に行われたロッキーズ戦で、渡米3年目の和田毅(カブス)がついに念願の初勝利を手にした。
ソフトバンクからFA権を行使し、2012年にオリオールズに移籍。だがスプリングトレーニング中に左ヒジ痛を発症、靭帯の部分断裂が見つかり、トミー・ジョン手術(ヒジ靭帯の腱を移植、再建する手術)を受けた。
懸命のリハビリを経ての初勝利だけに、和田は試合後の記者会見で何度も「感謝」という言葉を口にし、「(前回の登板内容が悪く)これが最後かもしれないし、今までやってきたことを出すだけだった」と、まさに“背水の陣”だったことを明かした。
8月2日にも先発し、2勝目はならなかったが5回2/3を投げ6安打2失点とまずまずの内容。和田のメジャーでの奮闘はまだまだ続く。
オールスター出場以後も好調持続する上原浩治(レッドソックス)は8月1日のヤンキース戦で、1点リードの9回から登板し、相手打線を三者凡退に抑えてセーブを記録。これでメジャー自己最多となるシーズン22セーブ目を挙げた。
そのレッドソックスは、ウエーバーを経ないトレード期限だった前日(7月31日)にエース左腕のレスター、右腕のラッキーら主力5人を一挙に放出。上原も自身のTwitterで「今年のトレード、凄くないっすか??(^^;;」とつぶやくほど。一方で、オールスターのホームラン競争で2連覇中のキューバ出身・セスペデス(アスレチックス)などが新たにレッドソックスの一員となった。
またタイガースは、レイズから2012年のサイ・ヤング賞を獲得したプライスを獲得するなど大型トレードが相次いだ1日となった。
※日時はすべてアメリカ現地時間です
平成のバンビ、新・神奈川のドクターK、新たなスター誕生に期待の甲子園
―――高校野球
7月31日に行われた愛知大会で、東邦高が初出場を目指した栄徳高を4−2で破り、6年ぶり16度目の出場を決め、『第96回全国高等学校野球選手権』の全49代表が出揃った。
東邦高は1年生右腕・藤嶋健人が決勝戦で2失点完投。同校を1977年に甲子園準優勝に導いた当時1年生右腕・坂本佳一の愛称から「平成のバンビ」とも呼ばれ始めた右腕に甲子園でも注目が集まりそうだ。
また2年生右腕では東海大相模高の吉田凌が決勝の向上戦で圧巻の投球を見せた。
他校がうらやむ同校の豪華投手陣の中で背番号「11」を背負う吉田は、中学時代に100校あまりの勧誘を受けたという逸材。その能力を遺憾なく発揮し、なんと20奪三振の神奈川大会タイ記録。打線も19安打と猛威をふるい、13得点。13−0の圧勝で4年ぶり9回目の甲子園出場を決めた。
今大会初出場は9校。中でも東東京代表の二松学舎大付高は11度目の決勝進出にして、初めての夏の甲子園となった。最多出場は春夏連覇を狙う龍谷大平安高の33回。
組み合わせ抽選会は8月6日に行われ、8月9日に開幕。雨天順延などが無ければ、23日に決勝戦を迎える予定となっている。
西濃運輸が初の日本一、日本代表はアジア大会に向け強化合宿
―――社会人野球
『第85回都市対抗野球大会』は天皇、皇后両陛下も観戦される中、7月29日に決勝戦が行われ、西濃運輸(大垣市)が富士重工業(太田市)を2−0で破り初優勝。林教雄監督は「涙が出るかと思ったけど、皆が頑張りすぎて出なかった。(特に決勝戦完封の)佐伯はすげえよ」と微笑んだ。
▲歓喜の輪で喜びを爆発させる西濃運輸ナイン
橋戸賞(最優秀選手賞)には決勝戦で3安打無四球完封するなど、2勝を挙げた31歳のベテラン右腕・佐伯尚治(九州産業大)が選ばれた。
▲素晴らしい投球を見せた佐伯
また若手選手も、決勝戦で谷恭兵(八戸学院大から入社した新人)が決勝打となる先制タイムリー、また4番を務め、首位打者(打率.550)と若獅子賞(新人賞)をダブル受賞した伊藤匠(岐阜経済大から入社した新人)など若手野手もチームを引っ張った。
また準優勝の富士重工業からは、こちらも新人の小野和博(桐蔭横浜大)が、久慈賞(敢闘賞)と若獅子賞を受賞。決勝戦の登板こそなかったが、2勝を挙げチームの準優勝に大きく貢献した。さらに小野と桐蔭横浜大で同期であるNTT東日本の横山弘樹も同じく2勝を挙げ、若獅子賞に輝いた。
9月のアジア大会(韓国・仁川/野球競技は9月21日〜)に出場する社会人野球の日本代表(侍ジャパン)は、8月2日から4日の3日間、山形県鶴岡市小真木原野球場(鶴岡ドリームスタジアム)で、きらやか銀行、TDK、JR東日本東北の社会人3チームと強化試合を行った。また6日には神奈川県の横須賀スタジアムでDeNA(ファーム)とも強化試合を行う予定。
第1回強化合宿の後、それぞれの各所属チームに戻り、日本選手権予選を挟み、第2回強化合宿に9月11日から入り、本番への調整を図る。
■プロフィール
文=高木遊(たかぎ・ゆう)/1988年、東京都出身。幼い頃よりスポーツ観戦に勤しみ、東洋大学社会学部卒業後、スポーツライターとして活動を開始。昨年は東都大学野球春・秋1部全試合を取材。大学野球を中心に、アイスホッケー、ラグビー、ボクシングなども取材領域とする。高木遊の
『熱闘通信』随時更新中(http://www.plus-blog.sportsnavi.com/buaka/)
twitter(@you_the_ballad)
【アマ野球スケジュール】
夏の高校野球日程
8月6日:組み合わせ抽選会
8月9日:甲子園開幕
大学野球情報
8月はキャンプ、オープン戦の時期。
9月より秋季リーグ戦が開幕。
社会人野球日程
8月末から9月にかけて、社会人野球日本選手権大会最終予選が開幕。
9月5日から全日本クラブ野球選手権大会(西武ドーム)が開幕。
9月21日からアジア大会(韓国・仁川)。
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